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なんか(偽)聖女に転生した  作者: 麻ァライ
ただの美少女マチルダ
33/36

宿題は食べ物です

 《前回のあらすじ》

 私……天才カモ……!?


 っていうのは冗談だけど……。んーとつまり、私は(そのつもりはなくとも)ぶっつけ本番で特殊能力に目覚めたー!ってこと、よね?


 だとしたら、良いこと……なのかな。


 や、アーチーさんが怪我したわけだし、何もかもが良かったわけじゃないけど。


 そういや、あの……名前なんだか忘れたけど、護衛さんは全くの無傷だったな……。

 不意打ちじゃなかったとはいえ、普通少しは怪我すると思うんだけど、もしかしてルイっさんが連れてるだけはあって、すごい実力だったりするのかしら。


「──ルダ?……マチルダ?」

「え、あ、はい?何か?」

「何か、って……。ちゃんと話聞いてた?」

「ぁ……す、すいません……」


 hahaha何か話してたのかワイト君……。いやぁ、私の耳には届かなかったようだなぁhahaha……。大変申し訳御座いません。


「全く……その調子だと、体調に異常は出てないみたいだね。」


 ……え?

 魔法って体調に異常が出るようなもんなの?ていうか、知っててワイト君それ黙ってるの?


「それで、早速本題なんだけど──」

「ちょちょちょ!!待って下さい!!!体調に異常!?私、そんなものを扱おうとしてたんですか!?」


 これは遮ってでも聞くべきですわ。マイケルもそう言っている。


「……別に、魔法自体にそんな作用は無いよ。ただ、()()()が無かったかだけ確認したかったんだ。」

「そう……ですか……」


 ホントカナァ?コワイナァ?


「少なくとも、僕の知り得ている本当のことを言ったつもりではあるよ。」


 あれ心……読まれた?まさかな。


「僕自身、全てを把握できている訳ではないからさ、今までは特にそういうことがなかった。でも、()()()()、確認したかった。……どう?これで納得できた?」

「……はい。私……早とちりしてしまい、申し訳ありませんでした。」

「謝る必要はないよ。寧ろ、言いたいことがあったら何でも言ってくれ。その責任が僕にはあるからね。」


 何か、疑っちゃって悪いなぁ……

 というか、今までの聖女の人たちも似たような反応してたのかな?何か、対応慣れしてるような希ガス。


「さて、これからの事なんだけど、たまに……んと、一ヶ月に二、三回程度指南しに行くから、そのつもりでいて。」


 預言者ワイトの!魔法講座(マジックレッスン)!!ってことですな。

 あたしったら、ワックワクしちゃう……!


「課題は、今回は出さないけど、度々出すから覚悟しておくこと。」


 ……い、異世界に来ても宿題だなんて……なんてこったい……。

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