そこのお前!パンチ一回に含まれる魔力はパンチ一回分だぜ
「そ、そんな……!頭を上げてください!私は無事だったのですから、謝る必要なんて……。それに、謝るなら私より実害を受けたアーチーさんに……」
襲われはしたけんど、結局怪我したのはアーチーさんだからなぁ。ぶっちゃけこっちに謝られても困るッスわ……。
「君は……。いや、何でもない。」
ワイトくん……?何でもないってなにさ?
何でもないなんて言っちゃあやぁよ、はぐらかすことで、相手にそこはとなく恐怖を与えるんだってこと、ご存知?
「ルイスはアーチーのことでも見に行って来なさい。もうそろそろ起きる頃だろうから……いや、もうおきたかな?君の護衛の足跡が聞こえるよ。」
「分かり、ました……」
おー、なんかしょんぼりちゃんですなぁ、ルイっさん。抱え込みすぎんなやと言いたいところだが……ルイっさん一応国王だかんね、反省しなさい。
……ところで、私には何も聞こえないんだけど、ワイト君ったら聴力人外レベルってことかしらん?ちょっと怖くなってきたわ。
……あ、ちょルイっさん行くの!?怖くなってきた瞬間二人になるとか、この世界は残酷ぅ!
「そういえば、マチルダ。先ほど君、自分の殴打で賊を伸したって言ってたけど──」
ワイト君って意外と口悪いタイプ?伸すとか、ヤンキー漫画でしか見たことないよ?
「えぇ、はい。それが……?」
「んーと、そうだな……ちょっと僕の手に君の手をまた重ねて貰ってもいいかな?」
「あ、はい」
やっぱワイト君手ぇちっこいねぇ、かぁいいねぇー!……ここら辺にしとこ。
「ふむ……」
あやや、どしたん?なーにを考えこんでんだか。そんな顔に皺寄せちゃあ、べっぴんが台無しだぜぃ?見えねぇけどな、顔。布で隠されてるから。
「あの……?ワイトさん?」
「おっと、ごめんごめん。黙り込んじゃってたね。」
「いえ、それは別に良いのですが、その……もしかして何かまずいことでもあったのでしょうか?」
私、なんかやっちゃいました?
なーんて冗談はさておいて、黙り込むくらい悪いことがあったら怖いかんね。答えておくんなましっつーわけよ。
「んと……そうだなぁ、マチルダ。君、一回僕の手のひらにパンチしてみてくれない?」
「へ?あ、はい。」
ロリのへなちょこパンチをくらいやがれぇ!……でどうよ?
「……なるほどね。」
一人で納得しないでもろて、こっちにも教えてクレメンスー!教えてぇ?教えてぇな?
「あの……?一体これで何が──」
「あーいや、才能あるなぁって思ってさ。君、もう攻撃に自分の魔力乗せれるようになってるよ。これなら、基礎の完全会得も秒読みだね、オメデトー。」
……ヤ、ヤッタゼー?
(英理に)馬鹿めと言ってやれ




