早すぎるカムバック霊地
クソ、8歳がパンチして何になるってーねん。
怯んでるうちに離れよ離れよ。
「……マチルダ?」
「ん?」
どしたしルイっさん。
てか拳イッター……硬てぇ顎しやがってこんちきしょうめ。
「……君、何したの?」
「何って、顎を狙って……」
そーそー昇龍拳とは程遠いへなちょこパンチ……ってうわぁ!!!
何でこいつ泡吹いてんの怖ぁ……。
ふん、この雑魚め。
アイツ、ロリにK.O.されるとか恥ずかしくないんか。
あーあ、ついに倒れた。
てか、立ったまま泡吹くか、普通……?
「あ……マチルダ、盗賊達が……」
次から次へと何だよルイっさんは!
「ん?……あの人たち、何を?」
あれってもしかしなくても、何か相談してる?
けど、こっからじゃ聞こえね。
……て、え?
あいつら、何か離れてく……。
罠か?いや、でもそれだったら馬を生かさないか。
逃げる方法を残すなんてバカじゃあるまいし。
「っ、アーチー……!」
ちょ、そんなすぐ駆け寄るのは危ないよルイっさん!!
……奴らが米粒に見えるくらいには遠ざかったけども、武器持ってる相手なんだから、取り敢えず警戒はしないと!!仮にも国王だろアンタ!?
「……陛下、アーチーさんは?」
アーチー氏、怪我の具合大丈夫かしら。
うーむ……さっきは焦ったけと、よく見たら血はあんまり出てない……けど、身動ぎ一つしねぇや。
「息はしてる……!良かったぁ。」
あ、アーチーさんこっちガン見したね?したよね?
……動けないだけってこと?
いや、それでも喋れるっしょ。息ができてるならさ。死んだフリでもしてんの?
「……アーチーさん、意識があるならまばたき三回して下さい。」
……うーんパチクリパチクリパチクリ。
意識はあるのね。
麻痺毒的なアレだったのかしら?
「取り敢えず、霊地に戻ろう!」
アイアイサーやで!




