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なんか(偽)聖女に転生した  作者: 麻ァライ
ただの美少女マチルダ
20/36

働きたくないなぁ…

「じゃあ、元の名前は?」

「え…佐野英理、です」


 聞くとこそこ!?

 もっと聞くことあるんじゃない!?


「ん…なるほどね。じゃあ次からは君の番。何か聞きたいことはある?」

「は、はあ…」


 質問しろってこと、よね…これ。

 えー、何聞こ…。急に言われてもよう分からんて!どないしよ、どないしよ…。

 あそだ、聖女のこと聞こうかしら。乙女ゲーのことについても話せるなら話したいしね。そうじゃなくても、主人公ちゃんの情報貰えるかもしれん。


「そ、その…聖女とは、一体どのようなものなのですか?」

「あ、そっか君って()()()の出身だもんね。そりゃ知らないか。」


 あ、あそこ!?

 うん、分かる。多分、前世のことじゃなくって、こっちの世界での故郷のこと言っとるんやろ?

 だとしても、その言い方は不自然とちゃいます?


「聖女っていうのはね~、魔法の才能がある子のことをそう呼んでんの。」


 ほほう…。さっきのバリアで察してたけど、やっぱ魔法あんのねこの世界。本家マチルダの力の暴走がどうこうっていうのも、そこら辺?

 私にもその才能があるのなら…ロマンあるなぁ~!!

 まぁ、この世に生まれてこの方魔法なんて触れたことないんだけどね…。それに、ベスフレも、魔法世界の乙女ゲーだなんて…ははは、うん…言ってたかもな。真面目に聞かず適当に流してたから、分からんねん。クズとか言わないでね。


「そ、それじゃあ、その才能は私にも…?」

「うん、そーそー。保護っていう意味合いもあるし、その力を何かに活用してもらうっていう意味合いもあるよ。」


 何かに活用…ねぇ。魔法って聞く限りは、便利そうだけど、実際はどのくらい使えるのかしらん?


「例えば、君の先代にあたる、ウィロウ。彼女のことは流石に知ってるよね?」

「は、はい!」

「ウィロウの場合は、魔物を倒すためっていうのが主な活用法だったね。まぁ、元々適性があったていうのもあるけど…。」


 魔物ぉ!?魔物なんて居たのこの世界!?

 生まれてこのかたそんなの…あぁ、そうね。私の出身地は当てにならないんでしたね、そうでしたね!


 それにしても…あんなババアが戦闘て…。

 新聞で見たことあるけど、相当なお年寄りだったぞ…?


 はは、私…大丈夫かなぁ…。

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