あはは、お水が美味しいなー
……うん、普通のログハウスだな、うん。
もー!身構えて損しちゃったじゃないのぉ!
あたしゃてっきり、入った瞬間に亜空間に飛ばされるとか、ナイフが飛んでくるとかぐらいあるかと……。
や、さすがにそれはないか。
「さ、座って。飲み物はいる?」
「い、いえ…。滅相もない……。」
おっふ…。あのルイスさんがたじたじしとる…。やっぱただもんじゃあねぇな、こいつ。
それはそうとして飲み物キボンヌ。あたしゃ喉が渇いたよ。
「わ、私は頂きます…。」
……うむ、うまい。やはり水はうまいなーあはは。
…その目を止めて!アーチーさん!!嘘だろコイツみたいなその目を止めて!
てか、ガラスの容器なんてあったのね、この世界。こっちに来てから、一度も見たこと無かったから、てっきり無いのかとおもっとったわ。ワンチャン高価系なのかね?
ちゃんとそこら辺聞いとくべきだったか~。スラム出身の奴らで、商人に転身して各地を回ってる奴らがおったし、聞けば多分かったよなぁ~。色々なの売ってたし……。
ちな、ディランくんはそこの見習いね!まだまだディランくんは顔の割に若輩者なんや。初めて来た後輩に、上司だと間違えられてたのはさすがに草だったわ~。からかったら後に説教されたんだよな~。
ははは…一応前世の分も足したら、私が年上のはずなんだけどな~。年上が年下に説教されるとか、今思えばなかなか地獄ですな。も~懐かしいわ~。
「マチルダ?マチルダー?おーい」
「ふがっ」
え、え、なになになになに!?!?
あーなんだ、ルイっさんか。びっくりさせやがってぇ!いやまぁ、ボーッとしてた私も悪いですけどぉ……。
「す、すいません…。ついボーッと……。」
「そかそか。……で、そこの二人は良いんだよね?」
「はい。」
え、すまんなんの話?アーチーさん教えてぇな~。
「どうやら、預言者様は貴女と一対一で話したいそうです。」
へー、ほーん…。
……えなになになになに!?怖いんだけど!?一体なにを話すっちゅーねん!?
「んじゃ、マチルダ。僕たちは一旦抜けるよ。……ガンバ。」
……ルイっさんたち…行ってもうた……。ちくせう…。
てか、アーチーさんはあちしの従者になったんじゃなかったんかい!な、ん、で、アーチーさんもしれっと抜けてくんだよ!裏切り者オォオォォオオォオォ!!
「……さて、」
正面から見ると、雰囲気がさっきよりずっとすげぇや~。
やっぱ預言者って言われるだけあって迫力あるんだなぁ、って。 えりお
「マチルダ、君…前世の記憶があるんじゃないか?」
ちょげっぷるぅぃ!?…おぉふ、ストレートに来たな…。
こいつがどんな能力を持ってるかは知らんけど、超能力的なやつとか魔法的なやつなら、知っててもおかしくはないのかしら。
「そ、それは…」
どうしよ…言って良いやつかな~これ…。
…うん、考えるの面倒くさい!ここは腹割って話すってんのが筋ってもんだもんなぁ!オラァ!
「…はい。私、には…いわゆる前世の記憶があります。」
よく考えたら、これ記憶じゃなくって人格も引き継がれてるって言った方が良かったかしらん…?