where is 底?
「陛下。この後の予定が詰まっておりますので……」
「あぁ、なるほどね。確か、まだマチルダは霊地には行ってないんだっけ?」
…霊地?前、確かアーチーさんが、預言者かそこにいるんだよ~って行ってたとこ?
「はい。おそらく向かうのは今回が初めてかと…。お恥ずかしいことに、私は今日までそのような場所があることすら知らなかったので……。その、霊地とはどのような場なのでしょうか。」
教えてプリーズ!あーし、それ知らんねん。
「霊地とは、まー簡単に言うと、聖地みたいなもんだね。そこがどう違うのかは僕もよく知らないけど。」
んーん、つまりはまた別に聖地っていうのもあってそこんとこの区切りもあると。
聖地はわかる、宗教におけるスタート地点とか、筋書きの中で大きな出来事が起きた場所、とかでしょ?
うん、まぁ、なんとなく分かった…かな。
「…なるほど、教えてくださりありがとうございました。その、霊地には陛下もご同行なさると聞いたのですが……。」
「うん、まぁ、そうだね。アーチーも来るんだろ?」
え?アーチーさんも?前話してたときは、私とルイスさんの二人でーって感じじゃなかったっけ?
「いや、僕もあんまり覚えてないんだけど、確か従者も同伴するんじゃなかったっけ?」
なるほどね。そういやさっき、アーチーさん、私の従者になったんだもんな。
そりゃ、扱いが変わるか。
……つーか、しれっとルイスさん、こっちの心読んでなかった?
…その胡散臭い笑顔をやめろー!!!
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そんなこんなで、私とアーチーさん、ルイスさんとその護衛の四人で、馬車に乗り込んだ。
……というか、ルイスさんって王様っしょ?それにしたって護衛一人は無用心過ぎやしないかね。
「心配には及ばないよ。護衛はそこら辺に隠れてるし、何よりこっちにはアーチーもいるからね。」
だーかーらー!!!心を読むなって!!!!!こわい、この人こわいよー!!!!!!
えー、つまり、護衛がそこらじゅうに隠れてるってこと?こわいって!底が知れないのが一番こわいんだよ!!
というか、アーチーもいるからねって…。まさか、アーチーさん、剣の達人だったりする?
二人揃って底が知れない…なぁ……。
イザベラside
「オイテカレチャッタ…」