かわいいとの対面
大遅刻、ごめんなさい。
こっから巻き返します!
今、この瞬間!私はとんでもないことを体験してしまった!体験した…確かにそうだが、現実ではあるはずのないことだった!
あ…ありのまま起こった事を話すぜ!
王様に会いに来てみたら、会えたのは、王様だけじゃなく、ショタ時代の攻略対象だった……。
な、何を言っているのか、わからねーと思うが…。私もつい混乱した……。
催眠術だとか白昼夢だとか、そんなもんじゃあない。これは、リアルの出来事なんだ!
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……なんだこの茶番。
んやぁ~、それにしても、こりゃごっつんぎゃわいいのう。ほっぺぷにぷにしたい。うへへへへへへへ、
やべぇ、よだれが。んもー、あまりのかわいいに、つい変態みたいになっちゃったじゃない。うへへへへへへへへ、
「マチルダ様?」
「おおおおお?!ああっああっあアーチーさん!?!?」
やっべ、ボーッとしてた。それもこれもこのかわいいが悪い!!
「失礼いたしました。私、マチルダと申します。以後お見知りおきを。」
助かった~。初対面で最悪の印象になるところだったよー、もー。アーチーさんのお手柄やね。
「なるほど、新しい聖女様ですか。クリストファー・センクチュワリです。よろしくお願いします。」
はわわわわわ~。ぺこって、ぺこってしてくれた~。かわいい~。あ、やべ私もやんないとか。
そして、出来るだけ綺麗に礼をする。
……いてて、長い時間、馬車に揺られてたせいか、腰がいてぇや。
クリストファー……ね。間違いなさそうだ。長々と荒ぶってしまったな。
なんだか、長い付き合いになりそうな予感がする。まぁ、本当にこの子が例の攻略対象なら、それも当然か。
「さて、クリス?もうそろそろ行った方がいいんじゃないか?」
「し、しかし、僕も聖女様とお話したいです……。」
あらかわいい。
「良いのか?今頃、ベッキーかんかんだぞ?」
「あ……ぼ、僕そろそろ行かないと!失礼しましたー!!」
そういうと、彼はドタドタと走っていってしまった。
それにしても……、なにかを忘れてる気がする……。
ベスフレの一言
「それでね~、マチルダ様とクリスが初めて会ったとき、王様の意向で、二人は婚約したんだ~。思えば、ここで二人が婚約しなかったら、運命は変わっていたのかもね。」
佐野英理!
でれでれしすぎて王様に引かれることで、婚約イベント回避に成功!