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闇を斬る音は無し  作者: 織風 羊
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62/63

64 時は流れ

よろしくお願いします。




 二度目の妖魔達との戦い


 あれから何れくらいの年月が流れたであろうか。


 ロルカとパステルナークの間には三人の子供がいる。


 一番上の息子は、ロルカに似て剣術に興味を持ち、今日も親衛隊隊長の元へ修行に行っている。

彼の子供の頃の夢は、自ら親衛隊隊長になり王を守る事だったが、王子自らが親衛隊隊長?

有り得ない・・・。

と今は分かっている。


二番目の姫は、甘えん坊でパステルナークの幼い頃に似ていて、やはり夜になるとパステルナークの寝室へ忍び込み、何が何やら分からぬが、二番目の姫曰く、女同士の密談だそうだ。


 三番目。

姫である。

どう言う訳か二人の闘争心的本能と言って良いのか、エリオットの住む村から滅多に帰って来ない。

風の村は王家の村、誰も妨げる事はできない。

ましてやエリオットは、王妃パステルナークの師匠。

そして王ロルカの師匠でもある。

妨げられる者など何処にいようか。


 エリオットは、かつての風の村を捨て、アラゴンの牧場へ行き、そこで風の村を再建し、今では数人の少年達の母であり師匠である。

弟子の内一人は幼い少女。

言うまでもなく、この今は走ることだけが精一杯の、この幼い姫だけが村に住む事なく通いを許されている。

が滅多に城には帰らない。


 母代わりとしてのエリオットは、嘗て風の村に脱落者として住まわせてもらった時のように少年少女達の衣食住の世話も兼ねている。


 但し、少年少女達との共同作業、今は一人では無い。


 アラゴンは、そんな光景を牧場の横にできた新しい風の村にいる二人の女性、エリオットと幼い姫を眺めながら今では二本揃った見事なツノを持つベルレーヌを撫でている

そんな一日が多くなった。


 城下は、各国へと散らばっていた国々から帰ってきた嘗て父の家臣であった者達が王と王妃に協力し、街は徐々に浄化されつつある。


 沈み行く夕陽に赤く燃える城と街。

王都には明日が見え始めている。

ありがとうございました。

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