投稿
少しずつ物語を投稿サイトに出していく
新しい話を投稿するたび、アクセス数は少しずつ伸びていった
主人公と同級生が兄弟と同じ顔の人を見た話のときには、共感するコメントも届いた
街中で同じ年頃の人を見るだけで思い出すんですよね…と
しかし、私も見ましたというコメントは無かった
やはりあのとき兄を見たと思ったのも、似ていたからなのだろうと思う
私はそれから、あのときのスレッドはどうなってるんだろう? とネットで、また検索してみることにした
けれどキーワードを色々と変えて打ってみるが、似たスレッドも何も出てこない
おかしいな、と思いながらも、掲示板自体が閉じてしまったのかもしれないとも思った
また、加藤さんと話したいな
ふとそんな考えが浮かぶ
同窓会からひと月ほど経ったが、仕事はどうしたのだろう?
お兄さんのことは?
聞きたいこともあったし、また物語を書けるようになって少し浮かれていた
ただ書くのが楽しかった
もっと凄いものを書かなきゃとか、何か役に立てそうな話にしなきゃ、とか
そんなことより、話を進めていくのに夢中だった
もうすぐ物語はクライマックスを迎える
私は本当に、ただワクワクしていた