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  作者: かな
18/20

構想

家に帰り着くと、私は今日見聞きしたことも踏まえて構想を練ろうと、ノートとペンとを用意した

それにしても、どうして会場が分けられていたのだろうと思う

年代で区切る必要があるのだろうか?

それともお年寄りに配慮した結果だろうか?


私はあえて、意図的に分けたと考えることにした

ある程度若い人だけを集めることで、みんな同じように悩んでいるんだという安心感を与えて…

自分より若い子たちを見て、充分生きたような錯覚をさせて…

そこでふと、兄と似た人を見たあの日のことを思い出した

それから、加藤さんとお兄さんのこと、今日受けた説明のこと…

全てをお任せにするような人が、そんなにごろごろいるものだろうか?

もし遺族に返す骨や遺体が本物じゃなかったとしたら…?

今の医学じゃ無理だろうが、身体まるごと移植できるような世界にすればいい

主人公はその秘密に気付いて迫るうちに、自分が安楽死として殺されるのだ

まず、兄が亡くなったところから物語を始めて、同級生と境遇をリンクさせて…

うんうん、と頷きながら、物語の流れをノートに書いていく

亡くなってしまえばお金も全て残せないのだから、有り余る富を持つ人が不老不死に憧れて、身体をどんどん取り替えて生きていく

そして、そのお金はベーシックインカムや社会保障費に還元されながら流れていく

望んで安楽死をしたものもそうだし、仕組みに気付いてしまったものも消されていく

だけど誰もそのことに気付かない、そんなお話

私はゾクゾクしながらペンを置き、すぐに携帯を取り出すと物語を入力し始めた

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