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狂った奴らに変えられた世界

今書いている話でキャラを殺すのがきつくなってきたので、ただただ○して○して、○すためだけに書きます。

シーン。


部屋は静まりかえっている。

壁には大きなモニターがついているが、画面は暗い。

部屋では一切の物音がしないが、人がいない、わけではない。

どちらかと言えば、人が多い。

100人以上いるのではないだろうか。


その100人以上の人たちは、まるで何かの宗教の儀式のように、何も映っていない真っ暗な画面を瞬きもせず見つめている。

この虚無を見つめているのと何も変わらない作業は、約23時間ほど続いている。

いったい何が、彼ら彼女らの心をここまで駆り立てるのだろうか。


ジジジッ。


画面にノイズが走る。

すると、画面を見つめていた者たちが一斉に身を乗り出す。

映像が何度か点滅すると、だんだんとピントが合ってきた。

そこに映る物は、


「皆さん、こんにちはぁ!今日も頑張って研究するぞぉ!」

「異世界マッドサイエンティストチャンネルへようこそ!」


明るい声が響く。

少し高めの男性の声。

声に似合った幼さの残る顔の少年が、画面には映っていた。

画面を見ていた者たちは、一斉におのおのの作業を開始する。


「それでは、今回の企画を発表します」

「今回はぁぁ、」

「ドラゴンの喉の油袋の油の種類を変えてみたぁ!です!!」


少年は自分の口で、ジャジャ~ンと効果音を出す。

そして、カメラに近づいてきて、カメラの向きを変えた。

そこに映ったのは。


「ギャオオオォォォォ!!!!!!」


口から盛大に炎を吐くドラゴンの姿が映った。

少年は駆け出すと、ドラゴンの口に飛びつき、腰に入っていた瓶の中身をドラゴンの口にぶちまけた。


「まず最初に使うのはエタノール、エチルアルコールとも言ったりする奴です!」

「これが終わったら、メタノールを使います!」

「この世界だと油の種類が少なかったので2種類しか実験できないのですが、勘弁してください!」


「ギャオオォォォォォ!!!!」


ゴオオォォォ!!!!


少年が言い終わると、ドラゴンが少年に向けて炎を吐いた。

炎によって辺りの土はドロドロに溶ける。

当たったように見えたが、ギリギリで少年はよけたようで、けがをした様子は見られない。


「うぅん。そこまで大きな変化は見られませんね。まあ、エタノールはドラゴンなの作る油と性質とかが似ているので仕方がないかもしれませんね」

「それじゃあ、今度はメタノール、メチルアルコールとか、カルビノールとか言ったりするような気がする奴ですね」

「僕もちょっと知識が薄いです!」


そう言いながらまた少年はドラゴンの口に飛び移る。

そして、また腰の瓶の中の液体をドラゴンの口の中にぶちまけた。

今度は作業が終わると、すぐに距離をとった。


「ギャオオオォォォォ!!!!!!」


ゴオオォォォ!!!


同じように、辺りが溶ける。

だが、今回はドラゴンの様子が違った。


「ギャアァァァァ!!!????」


叫びながら辺りを転げまわる。

口からは少し赤い者が見えており、煙が出ている。

口の中が焼けているらしい。

苦しそうである。


「おぉ。今回は口の中で燃えましたね。メタノールだと口の中が焼けるみたいです」

「不思議ですね。何が原因なんでしょうか?」

「まあ、それは、異世界の不思議と言うことで」

「それでは、また次回の異世界マッドサイエスでお会いしましょう!さようならぁぁ!!!」


そう言うと、少年はカメラに手を伸ばす。

すると、画面は真っ暗になった。

だが、画面を、見ていた者たちの作業は終わらない。

たった20分程度の映像にここまでの人数、かなりの時間をかけているのである。


この光景は決して珍しい者ではない。

この映像を大勢でじっと見る作業は世界中で行われている。

この映像は、異世界での光景。

異世界に召喚された少年による、とても楽しくて、とても狂った映像である。

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