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メイちゃんが大魔王になるまで  作者: 畑田
1章 勇者討伐編

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29話 ぶふぇあぁ!!

 

「………でね、メイが転んだと思ったら、剣がトカゲの首にヒュンって飛んで行ってね、それでー」


 …どうしてこんな状況になっているのでしょうか。私がサクラさんとの話を終えて戻って来ると、何故かカーラはまだ残っていて、私の恥ずかしい話を暴露しています。カーラの周りに冒険者が群がり、誰もが興味津々に聞いている様に見えます。最悪です。


「…カーラ、何をやっているのですか?」


「あ、メイ!早かったね」


 あぁ、今すぐにでも枕をぶつけたいです。何故カーラは、こんなにも楽しそうにしているのでしょうか。


「…帰りますよ」


「もうちょっと待って。今凄く良い所なんだよ。みんなもメイの凄さを聞きたいみたいだし」


 本人の許可なく私の黒歴史を語るなんて、カーラには心が無いのでしょうね。いえ、きっとカーラはそれを良い思い出と思っていますね。だから悪気なく語れるのでしょう。


「ダメです。止めて下さい」


「待ってくれよ、メイの嬢ちゃん!こんな面白れぇとこで終わられたら、気になってしょうがねぇじゃないか!」


「そうだよ!カーラちゃんの話は面白いんだよ!頼む、あと少しで良いから。な!」


 …今、この人はカーラの事を『カーラちゃん』って呼びましたよ。…何故でしょうか。カーラは一応貴族様ですし、最強の存在ですよ?皆、『勇者様』だとか『カーラ様』と呼ぶはずです。それが何故こんな短時間で、ちゃん付けにまで発展するのでしょうか。そんなにも仲良くなれるくらい、私の黒歴史は面白いのですか?…凄く不快ですよ。


 …はぁ。


「何と言ってもダメです」


「ならせめて、どうしたら急に強くなれたのか教えてくれよ。カーラちゃんの話だと、その辺があやふやなんだ。メイが可愛いだとか、凄いだとか、そればっかり強調されてな」


 え…。そんなのカーラを倒しまくったからですよ?それが聞きたいのですか?言える訳ないじゃありませんか。私がヤバい女の子だと思われてしまいますよ。誤解されてしまいます。


「…えっと、カーラと一緒に居れば、強くなれますよ?」


「いや…。そういうんじゃなくてだな。ぶっちゃけ、どうやって強くなったか教えてくれよ。俺らも強くなりたいんだよ」


 あぁ、極論そこなのですね。カーラから私の情報を聞き出して、自分たちも強くなろうとしたと。やり方は気に食わないですが、冒険者なら強くなりたいと思うのは、おかしな事ではないですね。


 きっと、この人達は私が教えるまで聞き続けるのでしょうね。こんなにも、あからさまな近道を知っていると思われる相手が近くに居れば、誰だって聞きたくなってしまいますよ。ある程度の強さがあれば、安全に簡単に稼げる様になりますからね。


「…はぁ、どうしても強くなりたいですか?」


「「「もちろんだ!」」」


 皆さん、非常に素直です。誰だって楽に強くなって楽に稼ぎたいですもんね。分かります。


 …とは言っても、正直面倒ですね。うーん、どうしましょうか。皆が諦めるしかないようにするには…。


「明日の朝、ここに集合してください。参加費は1人200万カーラです」


 そう言い放ち、私はカーラの手を引っ張ってギルドを出て行きました。


 ふふっ。ちょっと申し訳ないですが、仕方のない事ですね。私はカーラの相手で手一杯ですし。


 流石に、これで来る人は居ないでしょう。強くなれるかもしれないってだけで、200万カーラもの大金を出せる人は居ないはずです。私だったら10万カーラでも行きませんし。



 ♢♢♢



「ではカーラ、始めましょうか」


「ふふっ、負けないよ!」


 夜になり、遂にこの時間がやってきました。枕投げの(カーラを倒す)時間です。氷龍さんとの戦い(カーラの悪行)から3日、私はずっとカーラに枕をぶつけたいと思っていました。


「いくよ、メイ!」


 ビュンッツ!


 パシッツ!!


 カーラが勢いよく投げてきましたが、私はキャッチします。そうです、余裕でキャッチできるくらいに、カーラの力を調整しているのです。ズルいと思いますか? 私は思いません。何故なら、最初に気絶するのはカーラだと決まっているからです。


「いきますよ、カーラ!」


 ビュンッッツ!!!


「ぶふぇあぁ!!」


 ピロンピロン


 ふふっ。やっぱり、凄くスッキリしますね!気持ちが良いです!はぁぁ。満足しました。


 さて、満足したので、これからは私も純粋に楽しみましょう。カーラの力を調整し、一方的な戦いにならない様にするのです。その方が楽しいですからね。もちろん、私が少しだけ多く勝つ様に調整しますけどね。


『回復』


「カーラ、続きやりますよ。早く起きてください!」


「うん!次は負けないからね!」




 ♢♢♢



 朝です。私はやってしまいました。…レベルが。…レベルが。…250を超えてしまいました。フェンリルや氷龍との戦いでも、私のレベルは上がりましたが、それとは比べ物にならないくらい上がりました。


 理由は簡単です。枕投げは、私の魔力が尽きるまで続きます。レベルが上がった事で、私の魔力は上昇しています。しかも、昨日は魔力を他で使っていなかったので、満タンでした。長期戦になるのは、致し方ないですね。……全部カーラのせいです。


「カーラ、先にお風呂に行っていますね」


「…んー。待ってよ。ボクも行く」


 ま、過ぎた事は仕方ありませんね。お風呂に入って、美味しい朝ご飯を食べて忘れましょう。今日の朝ご飯は何でしょうね。楽しみです。



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