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第65話 父の存在感

訪れてくれてありがとうございます。

毎度遅筆な筆者の作品を読んでいただき、感謝感謝。


相変わらずのスローペースですが、細々と続けていきますので、応援よろしくお願いします!

父さんの自室の前で、深呼吸をする。


──ふう……よーし……ドアを叩くぞ

──うん、おはようの挨拶ね

──それで、どっちでいく?

──マルでいいんじゃない。基本のアールは一応男の子だし


──そうだな……よし、じゃあドアを叩くぞ

──うん、それ2回目だよ



コンコンコンとドアを叩いた。すっと息を吸い、

「アールです。いらっしゃいますか」

と、元気よく声をかけた。


「はい、ちょっと待って」

と、すぐに父さんの声がした。

何やらごそごそしているような気配がする。



──わぁ、何だかやっぱり緊張するぅ……

──おう、ちょっ、お前が緊張したら俺まで引きずられるだろ。オチツケ


スーハーとゆっくり息をした。


……あれ?そういや、モフは何処だ……?またいつの間にか……


「どうぞ」との声と同時に、カチャリとドアが開いた。


「!!」

瞬間、モフの事は忘れて、勢いよく部屋の中に飛び込んだ。


「おとーさま!おはようござい、うわっ!?」

ポフんっと何かにぶつかった!


「アール、おはよう!」

ソレ(・・)ごと、ぎゅうっと抱きしめられた。


「ぶふぅっ!お、とーさま……なんれすか?これぇ!!はっ、くしゅん!」

ふわふわした何かの毛?みたいなものが鼻をくすぐった。

訳が分からず、ぎゅぎゅっとソレを押した。


「ふふふ」

と、アリステアが笑いながら、暴れるアールを毛むくじゃらごと抱えあげた。


「……ただいま」


ポンと頭にアリステアの大きな手が乗った。

目の前に当たっていた毛むくじゃらがどかされ、その向こうに、穏やかな父の顔が現れた。


「──おかえりなさい……とーさま……ごぶじですね…………」

ぎゅっと首に抱きついた。


その温もりに、何故かジーンと胸が熱くなった。

と、同時にものすごい安心感が沸き上がった。

どうやら自分で思っていたよりもずっと、気を張っていたようだ。



──おー……リアル父さんだ……元気そうだ


──うん、良かった……母さんとは違う安心感があるわ……大きな砦みたい……頼れるお父さんだね……



「……アール……」

よしよしと撫でられ、トントンと背中をたたかれていると、緊張が何処かへ行ってしまった。



──やっぱ、まだまだアールは5歳だわ。親が居るっていうこの安心感、半端ない……


──父さんってこんなだったっけ?たった数日なのに、すでに懐かしい気がする



椅子に運ばれつつ、安心感に包まれてぼんやりと父の顔を見つめた。

うん、ナルコスに父親と似てると言われたが、確かに作りは似ている。色味は全然違うが。


もちろん父、母どちらに似ても、美形な事に変わりはない。


ところで……


「………………とーさま、これ、何?」

一緒に抱えられてるこのフワフワした物体は何なのだろうか?


「ああ、これね……よいしょ」

すとんっとソファーに下ろされ、

「アールへのお土産だ。はい、どうぞ」

と、その大きな白い物体を改めてポスッと膝にのせられた。


「……ありがと……」

マジでデカいな。何だこれ…………あ、目?みたいなのがある……ああ、これは……


ふにふにとソレを押してみた。柔らかく、ふわふわしている。


「──なにかの、ぬいぐるみ?」

アールと同じくらいありそうなでっかいでっかい真っ白なぬいぐるみ?らしかった。


「そう。これはナジールに生息すると信じられている“ケセパセ”という精霊のぬいぐるみなんだよ。かわいいだろ?」

自分もソファーに座り、アールをひょいと膝に乗せた。


「せーれー……」


──あ~そういうやつか。てか、これって所謂ケサランパサランなんじゃね?見たこと無いけど

──イメージ的には似てる、気がするよね



「そうなんだ。すごくおおきいんだね」

ケサランパサランって、もっとこう、手のひらサイズくらいかと思っていた。



「……アールは精霊に好かれるみたいだから、いずれ本物と会えるかもしれないな」

「そうしたらトモダチになれるかな」

「そうだね、君ならきっとなれるよ。モフみたいに」

にこりと笑ってそう言った。


「うん、モフみたいに……そうだ、モフはどこだろ」

また何処かへ行ってしまったみたいだが、何処へ行ったのか……。


「ねぇアール、タリル先生とナルコス先生から色々聞いてる。頑張ってるみたいだね。さすが僕の子だ」


くっと頭を抱き寄せられ、額にキスをされた。


「はい!とーさまのコですから」

えへん、と胸を張った。


「うん、よし!頑張ったご褒美をあげよう。そうだな……何が良いか考えておきなさい」


「ごほーび……」


「ああ、君が何を欲しがるのか、楽しみだ」


アールを見つめるその顔はにこにこと笑顔で、上機嫌のアリステアだった。


「はい!」


──ご褒美……いい響きだな。ふへへへ。出来れば美女に言われたい

──マル……何か変なこと考えてないでしょうね?なんかキモいんですけど

──キモいとか言うな!



話して安心した。

もちろんまだまだ問題はあるが、とりあえず父さん母さんが無事に帰って来たことに心底ホッとしたのだった。


「あ、そうだ。ボクそろそろいかなくちゃ。あされんあるんだ。おとーさま、ぬいぐるみ、ありがとう」

ぴょんとソファーから降り、でっかいケセパセを抱え、ペコリと頭を下げた。


「ああ、そうだね。喜んでくれて良かった」

そう言ってドアに行き、扉を開けてくれた。


「朝練、頑張っておいで」

グッと親指を立てた。


「うん、あとでね、とーさま!」

手が塞がっているので、ウィンクしてそれに応えた。



──よし、ケセパセ置いたら、庭に行くか。と、その前にミーサーちゃんとこ寄らないとな


──ええ、後でこのぬいぐるみも見せてあげたいね


──おう。てか父さんもなんで選択肢がぬいぐるみなんだ?剣とかなかったんかね?


──まぁ、アールが性別不詳だからじゃない?私はこっちのがいいし


──まぁ……お人形じゃなくて良しとするかな



等と話ながら、部屋にケセパセを置き、代わりに木刀を抱え、早速ミーサーちゃんの部屋へと向かった……

次はミーサーちゃんだ!


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