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第45話 日常になれ!

毎日をこんな風に過ごしたいアールです。

仲良し3人組+1。


エルフの博物館って何があるんだろ?

歴史博物館?武器……は無さそうだよねぇ~。

(?_?)

がんばれーマルエルー

シャッとカーテンを開ける音がした。

窓からさす明るく柔らかな朝日で、自然と目が覚めた。

ぽけーっと窓から空を眺めた。



──いい天気だなぁ~


──おはよ。マル


──ああ、おはよエル



「お早うございます。アール様。よくお休みになられましたか?」

リリスの声がした。


「うーん、おはよーリリス。いまなんじー?」


「はい。もうすぐ朝の6時半ですよ」


「え?もうそんなじかんなの?ボク5じにはおきるつもりだったんだけどな」


「何か大切なご用事でもありましたか?」


「……もーすぐおとーさまたちがおかえりになるでしょ?ミーちゃんとサーちゃんのこと、おねがいしたいんだ。それで、ミーサーちゃんともそーだんしないとっておもってたから……」

ぼんやりそう言った。



……珍しくアール様のおっしゃる意味が分からないわ……。ミーサーちゃんの事で何かあったのかしら?

でもアール様の事ですもの、きっと素晴らしい事をされようとしていたのに違いないわね!

……それにしても、アール様のぼんやり夢見心地の寝起き……なんて愛らしいのかしら……。


リリスはそう思った。


「そうなのですね……さ、アール様、お着替えはこちらに置いておきますので、お顔を洗って朝の準備をしてくださいませ。下でお待ちしておりますね」

さっとタオルを渡した。


「うーん、わかったー」

ふぁーっと欠伸をしながらタオルを受け取り洗面に向かった。



頭がぼんやりしているのは昨夜ナルコスの部屋で、夜遅くまで話し込んだ?からだった。


ナルコスから〈ミーサーちゃん、エルフリッド領で住んでいいよ大作戦~〉に、概ね協力してもらえるとの言質を取った。

まず、タリルが身元保証人になってくれなかった時は、ナルコスが代わりに保証人になってくれる事。

嘘をついて領に入った者は一律領外追放ではなく、諸事情を考慮して、違う形で償うように領律を改訂してもらう提案に賛同してもらう事。


だけどナルコスは、自分は外部の人間だから意味はないと主張した。



──それを説得するのに時間がかかったんだよな~


──そうね。部外者ってナルコスは言ってるけど、今さらその主張は無理があるのにさ~


──ああ、新種だしな。“オレは人間だ!”って言ったって、実験に付き合うって言質とってんだからさ~どんどん人間からかけ離れていくだろ?


──だよね~どうなるかは分からないけど


──まぁ……大丈夫だろ?モフいるし


──そうね!なるようになるね!“ナル”コスだし!くくっ


──お前……俺の時も名前に掛けてたよな……つっまんねぇぇぇええっ!!



そして、落ち着いたら親睦を深めるために、皆で博物館デートをする事も約束させた!



──ほんと急にデートの事言い出すから驚いたわよ。真面目に話してると思ったのに


──ふっはっは!5歳児がくそ真面目に耐えれる集中力なめるなよ?5分だ!年齢×分って言うじゃん。実際5分過ぎた辺りから違うこと考えてたしな。エルと交代交代だからなんとかなるけど


──あーそれね……ほんと好きな事だったらずーっと出来るのにねぇ~。まぁしょうがないよね


──そうそう、あれだけ頑張ったんだから報われたいよなー


──うんうん……上手くいくといいよね……



顔を洗い、洗面の鏡を見ながら会話を続ける。



──ミーサーちゃんだって、何か楽しみないとな。あの二人博物館とか行ったことあるんかね?


──無いんじゃない?そんな余裕なかったと思うわ


──よし、じゃあさっそくミーサーちゃんの所に行くか。安心して泥船に乗った気でいて良いよ!って伝えなきゃな!


──いや、それ、全く安心出来ないから!大船でしょ!?泥の船じゃ溶けちゃう方じゃん!


──ふっ気づいたか。泳ぎゃいいだろ?俺、遠泳得意だし


──船、関係なくない!?



と、バカなやり取りをしながら部屋に戻り、服を着替えて早速ミーサーちゃんの部屋に行った。

ドアをノックし「アールです」と言うと、中から「どうぞ」という、声がした。



──ねぇ、マル、何か忘れてる気がするんだけど……



「おはよう!ミーサーちゃん!」


ばぁ──ん!と勢いよくドアを開け、元気に挨拶した。


「!おはよう」

「アール」

「ぴよー!」


ミーちゃんの膝の上にモフモフの毛玉が乗っていた。

「あれ?モフここにいたの?」



──そういや居なかったな。忘れてた


──そうよ、モフの存在を忘れてたのよ。でも……



「モフって、そばにいなくても、いるようなきがするんだよねぇ~、なんでだろ?」

この家に居るのは分かってたからか?

気まぐれ精霊に慣れたからか、姿を見なくても妙な安心感がある。


「ん?それはな、ピヨとアールが繋がってるからだぞ!」

と、モフが偉そうにふんすっと胸を張って言っ た。


「そうなの?」

「契約?」


ミーサーちゃんがそんなことを言うけど、契約なんぞ、やり方すら知らない。


「ううん、ただ、そーしそーあいなんだよね?モフ、おいで!」

よくわからんけど、たぶんそういう事だと思う。


両手をさしだし、モフにおいでおいでをした。


「ピヨ~そうだぞ!アールはピヨと相思相愛の大親友ピヨ~~」

とてとてーっと走ってピョンっと跳び込んできた。


「モフ~~~やっとあえたね~うふふ~~」

両の翼を持ち、にっと笑った。


「アール~~~ピヨヨ~~~」

何かを察したようにアールの真似をするモフ!

にっと笑った?嘴からは長い舌がぺろっと出てる。

猟奇的で怖いんだけど!!


お互い見つめあいながらくるくるーっと回った。


「あはは~うふふ~!」



──マンガで見た恋人との再開シーンを再現してみたぞ!相手は毛玉だけどな。いや~モフもノリがいいなぁ~!


──ちょっと朝っぱらから小芝居やめて。ミーサーちゃんの目が………………死んでるっ!?



「…………アール」

「モフ……」


「「変」」


チーン………………


「ちょっと……げんきづけようかな~っておもったんだけど……ふたりともげんきそーでよかったよ……えへへ……」

ポリポリと頭をかいて、バツの悪そうな顔をした。

モフはピヨ~っと口笛?をふいて知らん顔をしていた。


「そうなんだ」

「ごめん、ありがと」

「大丈夫」

「よく寝た」

空元気ではなく、本当に元気そうな顔色だった。



──よく言うわ。ただふざけただけじゃない


──いや、半分はほんとだぞ?ミーサーちゃんとっくに起きてたっぽいし、昨夜眠れなかったのかと……いや~元気でよかった。ははは!


──鳥は早起きなものよ。朝こはん食べに行こうよ、お腹空いちゃった



「じゃあ、あさごはんたべにいきましょう!」

頭にモフを置いて、両手を二人に差し出した。


「うん」

「行こう」


右手をミーちゃんが、左手をサーちゃんがきゅっと握ってきた。

その手はなんだか信頼の証のようで嬉しくなった。



──頭に精霊、両手にハーピー、凄いなー


──モフモフに囲まれて幸せよね~~



絶対この二人を守る。

ミーサーちゃんの手を握り、心に誓った。


タリルはわからないけど、ナルコスはこっちの陣営に引き入れた。


それでも駄目となったら…………泣き落としでもするかな?


「…………あさはパンがおおいんだ。ボクはカリッとやいたパンに、バターぬって、めだまやきのせるのがすきなんだ」


「美味しそう」

「楽しみ」


ニコッとシンクロして笑う二人は可愛かった。


「ピヨはコンソメスープがいい」


モフは相変わらずだ。


「うん、じゃ行こうか、レッツゴー……」



──あ、ラジオ体操忘れてたわ


──ほんとだ、朝練もよ?


──…………だな……やっぱ起きるの6時半じゃ間に合わないな……朝食食べたらやるぞ


──はーい。とりあえずダイニング行こっか



ぶんと両手をふり、元気よくダイニングに向かった。


ふはははは。なーんにも進まない。

(´ω`)



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