愛しい人怖い人
カタカタカタカタ……先程から体が震えるのは恐怖ではない、懐の中の『あれ』が猛烈に振動しておる。
……いかん、実際に怖くて震えが出始めた。自らの奥歯がカチカチ鳴るのを感じつつ出発前に旦那様が放った言葉を反芻する。
『いいか? 俺から離れるなよ?』
『町中で魔法は使わない、騒ぎを起こさない』
まずい! まずいまずいまずい! こ……これは怒られる! 絶っっっっ対に怒られる! どうする? どうする? ……ハッ! いっそ証拠隠滅に町ごと吹き飛ばして……駄目? 駄目じゃよのぅ……あああああぁぁぁ……反応がどんどん強く……!
「なんだ? 青い顔で震えやがって、ようやく自分の立場が分かったか? そんなに怯えねぇでも暴れなきゃ殴ったりはしねぇよ」
「うぐっ!?」
「なんだてめぇ……がっ!?」
「なにしやがふっ!?」
いかん、来てしもうた……。考えろ、考えるのじゃ。怒られずに済む方法、どうやったら怒られない? どうやったら旦那様に嫌われない? 背後には旦那様、正面には暴漢、なれば………。
「キャアアァァァァァァア!」
「ノルン! 大丈夫か!?」
「なっ! なんだてめぇ! いきなり入って来やがって、誰だ!」
「ノルン、怪我は無いか? ってかこいつらは誰だ? 何でこんな所まで来た?」
「あ~、いや、その~……そ、そうじゃ! この男に誘拐されたのじゃ! お前様! 妾は恐ろしくて恐ろしくて……」
「……よし、ほんとの所は後でじっくり聞こうか。さて問題は刃物構えたこいつだが……」
いかん、見透かされておる。……帰ったら大説教大会開催決定じゃ……。何か……何か手は無いか? 何か……。
「え~い! 俺を無視してんじゃねぇ! 舐めた真似してやがったらぶっ殺すぞ!」
「うるさいのじゃ! 『火炎球』! 騒がしくされたら纏まる考えも纏まらぬわ! っと……あ……」
「『水球』……ノルン、威力が落ちてるとしても中級魔法は人に放っちゃ駄目だ、死んじまうぞ? ってか事情聞きたかったが完全に伸びてるな……外の奴等も気絶してるしどうしたもんか」
「ぐぬぅ……。そっ、そうじゃ! そこなる童らに聞けば分かろう? どうやら此奴の一味のようじゃし、の?」
とはいえ童らは完全に怯えているか腰をぬかしておる、まともに返答出来る者がおるのやら……。
「ま、まず。あんた誰だ? ってかこのガキがまずなにもんだよ!?」
「俺はこいつの……」
「旦那様じゃ!」
「……飼い主って事か? 下賜されたもんを盗られたからあんなに必死だったのかよ……」
「かっ……!? 失敬な! こちらに居るのは妾の愛しい旦那様! 夫じゃ! 見れば分かるであろう! この相思相愛らぶらぶっぷりが!」
全く! なんという失礼な童か! 一目見れば理解出来ように……所詮は子供の眼力か……。
「……あんた……見かけによらず苦労人なんだな……」
「……余り言ってくれるな、否定も肯定もできん」
「ぬおっ! そうじゃ! 童、妾の財布を返すのじゃ! そもそも其方が妾から財布を掏らねばこのような事にはなっておらんのじゃ!」
「財布……? なるほど、そういう事か。まぁ、なんつーかお前らも相手が悪かったな」
うぬ、とりあえず旦那様に事情は伝わったはず! これにて一件落着! お咎め無しなのじゃ! うむ! 咎めは……無いよのぅ? ……大丈夫かのぅ?
最近レシピ書いてないな~って事で先日のスジ煮込みアレンジレシピm(・ω・m)
ご飯にぶっかけたり酒のアテもいいですが、味が濃いため色々な物に合います、例えば餃子の皮にとろけるチーズと一緒に包んで焼いたり。春巻きの皮で包んで揚げたり。パスタのソースに使うのも美味しかったりします(*´ω`*)
まぁ、余ったりがなかなかないのでアレンジレシピを試すときが少ないのが問題ですが(´・ω・`)




