角煮m(・ω・m)
「調査なさい! そう簡単に死ぬはずがありません! 魔界側が何か企んでいるに違いないわ!」
「ですが姫様……今休戦交渉の只中でして魔界側を刺激する訳には……国王陛下も今事を荒立てるなと」
「休戦が不味いのなら戦争を継続すればいいわ! それに魔界側が休戦を望むなら尚更こちらに強くは出られないはずよ? 何のための暗部? 何のための私の私兵? 命令を聞かないのなら……」
「……畏まりました……御随意に……」
「死体が無いなどと戯れ言を……この目で確認するまでは絶対に信じないわ……」
……
「あ~っ美味しかった! この料理なんて言うの? お肉トロットロで凄く柔らかかった!」
「うむ、肉に臭みも無いし見た目ほど脂っこくも無いのでいくらでもいけるのぅ」
「角煮っつってな、突撃猪のバラ肉、わき腹の辺りの肉を煮込んで作ってんだ」
「突撃猪だと臭みが出そうだけどね~、これはそんな感じしないね?」
「最初に下茹でして余分な脂落としてるからな、臭み消しも色々やってるし少し手間だがその分美味くなる、八角や山椒があればもっと美味くなるんだがなぁ……」
角煮は下処理が肝心、サボると途端に味が悪くなっちまう。まぁ料理全般に言えることではあるが……何事も下準備をサボったらろくなことにはなんねーな。
「さて、食ったところで最近の情勢は? なんかあったのか?」
「う~ん……ないっちゃないんだけどね~。まぁ予想通りの動きだけど人界側は一部の国と貴族が終戦に反対してキャンペーンの真っ最中、旗頭はあのお姫様」
「アルトリア姫か……上手いこと神輿に使われてんだな、王様も頭が痛いだろうに……」
人界には俺を召喚した王国を中心にして周囲に民族毎に纏まった小国家が存在している。アルトリア姫というのは王国の姫にして王位継承権第一位、非常に残念なオツムのお方で何を隠そう俺を王に内緒で召喚したのもこのお姫様である。
あの時の王様の平謝りようと言ったら……召喚された俺の方が申し訳なくなる位だったなぁ……。
「神輿の担ぎ手は?」
「国内貴族の約半分と鉱夫族に小足族。まぁ、鉱夫族とかは武器売買とか商売っ気の話でついてるだけだから他に儲け話があればそっちに向くはずね。お貴族様方の内訳はこちら~」
「あ~あ~、まぁまた見事に国境から離れた奴らが継続の意思表示ねぇ……戦争にもう旨味も無いだろうに」
「あそこらは戦費の支援だ何だって領民から搾り取ってるからねぇ。実際支援してるのは微々たる額、戦争終わったら今まで通りの贅沢出来なくなっちゃうからだろうね」
それだけじゃないんだろうが……妙な動きされたら困るよなぁ……。まぁ俺らに直接関係ないっちゃ無いんだが。ってか鉱夫族のおっちゃん達元気かなぁ、色々発注したいからまた会いたいんだがなぁ。
「そんで魔界側は?」
「女王陛下が即位。魔王の奥さん、つまりはノルンちゃんのお母さんね、一部反対派が抵抗して小競り合いはあるけど概ね上手く纏め上げてるみたいね」
「母上がのぅ……面倒くさがって表に出てこぬお人じゃがようやくやる気になったのじゃのぅ……」
「ちょっとお城に寄ってノルンちゃんの近況伝えたら喜んでらしたわよ。気になってても今はなかなか動けないみたいだからねぇ」
「妾には旦那様がおるからの! 何があっても大丈夫じゃと次に会ったら伝えておいてくれ!」
ノルンの母さんねぇ……旦那を殺した手前顔を合わせづらいことこの上ないが、状況的にいつか会わなきゃならんだろうなぁ……。あ~、胃が痛くなってきた……。
まぁとりあえずはどちらも当初の予想を超える事態にはなってない……か……。人界側の動きは気になるが俺が心配しても仕方が無いな。
「さ、んじゃ用事は済んだだろ? 帰った帰った」
「え~っ? もうちょいのんびりさせてよ~、帰ってもつまんないんだもん」
「てめーは森人族の族長だろーが! こっちに居てもいらんことしかしないんだから帰って下さい、それとも触手の同伴がお好み?」
「うぐっ! それは……。あっ! ちょっとちょっとノルンちゃん! ゴニョゴニョ……」
「なんじゃ? ふむふむ……なっ! なんじゃと!? お前様! 妾は少しマリーと出かけてくる! 留守を頼むぞ!」
「はっ!? ちょっ……勘弁しろよ! マリーはお前の教育に悪すぎる!」
「あら~? なになに? 自分好みに育てるのに都合が悪いって?」
「ごふっ!? そ、そういうわけじゃなくてだな!」
自分好みって……え~? 周りから見たら俺が光源氏計画してるように見えちゃうの? え~っ??
「大丈夫じゃ、妾ももう子供ではない。何かあろうともマリーに懐柔されるような事は無い、安心するのじゃ」
いや、あなた今正に何か言われて懐柔されてますやないの! う~ん……だがたまにはノルンにも息抜きさせないと……う~む……。
「って事でノルンちゃん借りるね~! 行ってきま~す♪」
「うあっ! ちょっ……ノルン! 何かあったら必ず御守りに魔力を流すんだぞ! いざとなったらマリーを囮にして逃げろ!」
あ~あ、行っちまった……。……確かに俺は過保護過ぎるのかねぇ……。だが場所が場所だし、まぁマリーが居たら危険は無いだろうが……う~む……。
豚の角煮
定番の豚の角煮、圧力鍋が無いと……とか手間が……とか思うかと思いますが弱火でコトコト放置するだけなので案外楽なもんですm(・ω・m)
豚バラブロック:400g位2本
長ネギ:緑色の部分1本分
生姜:一欠片(チューブでも可)
醤油:大匙3
味醂:大匙4
砂糖:大匙2
酒:200ml
1.豚肉をひたひたの水で下茹でする、火が通ってアクが出てきたら火を止めて湯を捨てて豚肉と鍋を洗う。
2.綺麗になった鍋に豚肉を戻し、浸るくらいの水とネギを入れて火にかける、煮立ち始めたら弱火にし落とし蓋をしてコトコト1時間煮る。
3.豚肉が柔らかくなったら火を止めて冷まし、表面に浮いた脂とネギを取り除いて豚肉を取り出し4cm幅程度に切る。
4.鍋に豚肉を戻し、薄切りにした生姜と酒、醤油、砂糖を加えて落とし蓋をして弱火で30分程煮る。
5.味醂を加えて好みの味になるまで煮詰めて完成。
大根を加えて豚バラ大根にするもよし、タレにゆで卵を漬けて味玉にするもよし!(*´Д`*)
煮ている最中に落とし蓋を必ずしましょう、煮汁の外に肉が露出すると乾いてしまい固くなります。再加熱する際も必ず鍋で加熱を! 電子レンジを使用すると水分が抜けて固くなります(´;ω;`)




