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爆縮と体温の機知(3)

草刈り場

枯れてしまった仙人掌の

空洞の中に住まう蟻の

小さな顎に挟まれる

皮膚を貫通することなく

針でつつくだけの感触は

微々たる物であり

枯れてしまった仙人掌の棘の方が

まだ、痛いくらいである


捻り潰した蟻に

別グループの蟻が集まって

何処かへと運んで行く

あれを循環と呼ぶならば

人間の循環も同じである

空いた席にしか座れない

場所を取る生き物なのだ

それだけを取って

何もしないとしてもだ


蜘蛛がスキップをしながら

日陰を探していた

場所を探す時は

それくらい楽しくなければ

意味が無い

だが、行き先の問題と

行く最中の問題は

全くの別物でもある

物事の流れで考えるのか

個別で考えるのか

好きな方を選べば良いが

好きだけでは選べない


燕がやって来て

あのスピード感で

屋根の近くを飛び交う

場所を探しているのか

似たような場所に

巣を作っているから

軒先には

跡が出来上がってしまう

それを嫌う人もいる

何処かで

似たような形を

知っているような気がする


マメ科の植物は

草刈機に絡まって

刃の回転を止める

範囲が広いので

邪魔で仕方がない

春の雑草で

一番、嫌いかもしれないが

一番、楽しめる植物でもある

豆笛を吹いていた時と

雑草を刈る時では

感覚が違うというだけだ

どちらの感覚が正解か

そんな問いが出ることは

全く無いだろう

白黒だけが必要なら

色を作る意味が無い








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