表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
104/107

第104話 金融業者


「クエストお願いします!」


「は、はい。配置場所は……ここの橋台広場第一公園です。敵は上級のウッドジャイアントゴーレム。賞金は一体討伐につき8万円となります。尚、他の場所での狩りは禁止となってます。レイドを組んでいるチーム名と連絡先を交換お願いします」


「分かりました。……これでいいですか?では行ってきます!」


「ご武運を!」


 創成イースト界での運営公式討伐イベントでは冒険者ギルド合同会社が「界の主」であるモモカから仕切りを委託され、クエストの形でレイドチームごとに狩場を指定することにしていた。それなりの広さがある創成イースト界ではあるがプレイヤーが不自由なく走り回れるフィールドはそれほど多くはない。揉め事の防止と連絡先の収集のために登録制とさせてもらった。ここで一気に熟練プレイヤーを囲い込む予定だ。


 実際のところ、上級ボス一体討伐の場合だとAnother(クソ)Dimension(ゲー)運営から10万円分の暗号通貨報奨金がイベント終了後に振り込まれる。そのうち9万円をモモカが冒険者ギルドに支払い、冒険者ギルドは討伐チームに当日即金で8万円を支払う形だ。2週間でボス200体2000万円の事業規模を予定している。狩場は3か所あり、モモカがモンスターの管理とログの管理を行い、俺とアルバイトの受付嬢がギルドに詰めていた。


 モモカも冒険者ギルドも200万円儲かるように見えるが、モモカは自分の界の防衛を含めたイベントがあった場合には広告宣伝費や委託料を使わざるえない立場でもある。他のプレイヤーや界主が界の乗っ取りに来ることもあるのだ。冒険者ギルドもアルバイトを雇ったりせねば回らない。


「さ、さいとーさん。お、お金、足りますかね……?」


「問題ない。運営が潰れない限りは」


「えー……。潰れたらどうしましょう」


 続々とやってくるプレイヤー達が借金取りにでも見えているのか不安そうな眼鏡っ子モモカだがそれほど心配する必要はない。当初考えていた1000万円からあっさりと倍の規模になってしまっていたが金のあてなら何とかなりそうなのだ。きっと大丈夫。


「それより状況はどうだ?」


「もう2体も減ってますぅ! ルイさん達とカイザーさん達のところです」


「……ちょっとペースが早いな」


 曲がりなりにも複数チームで長時間かかるはずのレイドボスなのだが開始2時間で2体も討伐されているようだ。ルイさん達創成イースト組+エンプレス魔法使い組合同チームと、カイザー率いる関東連合が健闘しているようだ。


「火属性弱点があからさまだからな……」


 女帝(エンプレス)皇帝(カイザー)も魔法使いの育成に随分力を入れていたようだ。


「ど、どうしましょう」


「大丈夫だ。きっと、儲かる」


「……」


 なんですか?そのジト目は。お金なら大丈夫。あるところから借りればいいのさ。



明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

オミクロンの波がくるのかこないのかな最近ですが細々と再始動していきたいと思っています。


だりぃけど惰性で続きを読んでやるよという方はブクマ登録を、だりぃけど気が向いたから応援してやるよという方は評価登録を何卒よろしくお願いします。


また下にもリンクがあるのですが新作の「異世界トイレ」もお時間がある時にでも読んでもらえると嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新作の異世界トイレもよろしくです!

拙著ファンタジーには馴染めないコミカライズ第一巻、フロンティアワークスさんのFWコミックスから発売中!

再掲してますのでファンタジーには馴染めないもよろしくです!
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ