87話〜新たなる指示
ネリウスはレオルドに指示を出し……
ブルーノアはレオルドに指示を出し……
ネリウスはレオルドにサアヤの監視をするようにと指示を出した。
「サアヤ=ワーズは15歳になり、現在は城で聖剣士の見習いをしている。それでだレオルド。お前には、これからしばらくの間、城で仕事をしてもらう。その間、サアヤの監視をしろ!いいな」
レオルドは心の中で溜息をつくと、
「ネリウス様、分かりました。では、明日の早朝より城での勤務に着手致します」
「レオルド。城の者達には、私が連絡をしておく」
「はい、ネリウス様。では、他に御用がないのであれば、まだ書庫の整理が終わっておりませんので……」
「まぁ。用件は、それだけだが。レオルド分かっているな」
「……分かっております。それでは、失礼致します」
レオルドはネリウスに一礼をし部屋を出て書庫に向かった。
ネリウスはそれを確認すると、
(レオルド……何を考えている。急に、人が変わったように)
“ネリウス、どうも気になるな。だが、今のレオルドでは何も出来ないだろう”
(ゲリュウデス様。確かに、今のレオルドであれば、利用価値はおおいにあるかと)
“うむ。そうだな。では、ネリウス。そろそろ、あの部屋に行き、ブラットから流れてくる力を操る為に調整をしなくてはな”
そして、ネリウスは部屋を出て、あの部屋に向かったのだった。
……しかし、ブラットから流れてくる力は魔法道具から微量に流れ出ていた。それは、あまりにも微量過ぎた為、誰も気づく者はいなかった。
レオルドは書庫に戻り、本や書類などの整理を始めた。
(ふぅ……何故、私がやらなければならない。クッ、元はといえば、ブラットという少年が原因。だが、ネリウス様は……そういえば、そのブラットは、その後どうなった?)
そう思いながら書庫の整理をしていると、
“レオルド、聞こえていますね”
そう聞こえて来たので、その場で座り込み本を広げ下を向き目を閉じた。
(ブルーノア様。はい、聞こえております)
レオルドの声はブルーノアには届かず。
(やはり……私は、ブルーノア様と会話が出来ないのか)
“まだ、会話は無理なようですね。それでは、いつものように伝えますので聞いていて下さい。サアヤ=ワーズの監視をする為に、ネリウスに命じられ城に行くのですよね?その時に、城の内情なども同時に調べて来て欲しいのですが”
レオルドは首を傾げた。
(城の内情を調べるって、どういう事なんだ?)
“私は、ゲリュウデスにみつかる前に、そろそろ消えますね”
ブルーノアはスゥーっと姿を消した。
レオルドはブルーノアにそう言われ、軽くふぅ〜と、息を吐いた。
そして、ブルーノアの姿が見えなくなった事を確認すると、レオルドは目を開けまた書庫の整理を始めたのだった…。
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
ブラットの力が…さてどうなるのかな?
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)







