68話〜ドルマノフからの手紙とマクド頭を抱える
デルカはドルマノフの手紙をクレイデイルに渡した。
マクドはクライスに……
ここはキリア城内のクレイデイルの書斎。
クレイデイルは椅子に座り本を読んでいた。
すると、部屋の扉をノックしてデルカが入って来た。
そしてデルカは、クレイデイルの前で一礼をすると、
「陛下。只今戻りました」
「デルカ、早い戻りだな。何かあったのか?」
「はい、それが。あの黒龍らしきドラゴンがシェイナルズ城で何者か……あーいえ。恐らくはガルド様が間違えて渡してしまった封印の筒をブラット様が開けてしまわれたかと……それと、ドルマノフ様が陛下へと、手紙を急ぎ渡すようにと言われましたので持って参りました」
デルカはドルマノフの手紙をクレイデイルに渡した。
クレイデイルはその手紙を受け取り読むと、
「そうか。ドルマノフ様がブラットの力を封印したと。ただ、この手紙にはその力の詳しい事までは書いていない。だが、何故封印しなければならなかったのかは書いてはあるが……まさかな」
クレイデイルは手紙を机の引き出しの中に入れ、立ち上がり外を見た。
「デルカ!しばらくお前はこの城に残りある事を調べて欲しいのだが?」
「承知しました!では、一旦部屋に戻り着替えて参ります」
デルカはクレイデイルに一礼して部屋を出て自室に向かった。
クレイデイルはそれを確認すると部屋を出て図書館に向かった。
そして場所は移り、ここはシェイナルズ城内のマグドの書斎。
マクドは書斎の机の上で頭を抱え色々と考えていた。
そこに大臣クライスが扉を叩き入って来てマクドの前で一礼すると、
「陛下。あのドラゴンが何故か小さくなってしまいました。これはいったい、何が起きたのでしょうか?」
マクドはクライスを見ると軽く溜息をつき、
「クライスか。恐らくはブラットの力でああなったのだろうが。やはり、あの力が気になるな。そうだな……」
マグド少し考えた後、
「クライス。直ちにブラットをここに連れて参れ!どんな手を使っても構わん!それと、恐らくは簡単には捕らえるのは難しいだろう。それでだ!新たな手配書を傭兵ギルドと冒険者ギルドに依頼を頼め。内容はこうだ【城にドラゴンを放ち一部を破壊した罪によりこの者を直ちに殺さず捕らえよ】と、頼んだぞ!」
「はっ!承知しました。そのように手配いたします。では、私は直ちに指示を出して来たいと思いますので、これにて失礼したいと思います」
クライスはマクドに一礼をして部屋を出ていった。
そして、マクドはそれを確認するとまた下を向き頭を抱え溜息をついてから色々と考え始めたのだった…。
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次話もお楽しみにね♪







