106話〜知識を司る神
クレイデイルは部屋の中に入る方法を考えていると急に眠くなりその場に倒れこんだ。そして……
ここはキリア城の図書館の奥の部屋の前。クレイデイルとデルカは、この部屋の中にいるスプリガンをどうするか悩んでいた。
「さて、デルカどうする?」
「先程も言いましたが、諦めた方がいいかと」
「だがなぁ。このまま諦めるのもな……もしかすれば、この部屋の中に目的の物があるかもしれない」
「しかし、この部屋の中にはスプリガンが眠っていたのですよね?」
「ああ、だから悩んでいる。どうしたら……」
「そうですねぇ。全く方法がない訳ではありませんが。ただ、それを行うにはレヴィの力が必要になるかと」
「レヴィの力が必要?それはどういう事なんだ?」
デルカはクレイデイルにその方法を教えた。
「なるほど、スプリガンが眠っている間に、レヴィがテレポーターを使いスプリガンを何処かに移動させる。だが、これをやるとしてもリスクが伴う、テレポーターを使い移動が出来たとしても、何処に移動する?それに万が一移動中に目を覚ましてしまったらどうなる?」
「確かに、そうですが。そうでもしない限り、この部屋の中には入る事は出来ませんが?」
クレイデイルは腕を組み下を向き考えていた。
この光景を影で眺め見ている神がいた。
“ふむ。これは面白い事になっているようだな。クレイデイルに手を貸してもいいが。ただ、我と会話が出来るか分からぬが……試してみるか”
そしてその神は、クレイデイルの意識に話かけた。
すると、クレイデイルの視界が急に歪みだし、
「これは、いったい……」
そう言うと倒れ込むように眠ってしまった。
「ク、クレイデイル様!?これは、いったい何が起きたのでしょう……」
デルカはどうしていいか分からなくなり、クレイデイルの周りをあたふたと行ったり来たりした後、覗き込んでみた。
「んー、これは寝ておられるだけなのか?お疲れになられているのかもしれない。しかし、このままでは風邪をひいてしまわれるかもしれない。だが、この私にはクレイデイル様を部屋まで運んで行く力もない。そうなると……部屋から何か持って来た方が早いですね」
デルカはクレイデイルの部屋に向かった。
一方、クレイデイルは眠りにつき、その意識の中で話かける者がいるのに気が付き、その者がいる方を見た。
“……クレイデイル、我の声は何とか届いたようだな。後は、お前と会話が出来るかなのだがな”
“これは、いったい……どうなっているんだ?”
“うむ、お前の声が我に届くという事は、会話はできそうだな”
“これはまさか!貴方はもしや神なのか?しかし何故、魔族の王である私などに……”
“うむ、クレイデイルよ。我は知識を司る神シグムラカン。我は今まで、お前がして来た事を見て来た。お前は魔族の王でありながら、人間よりも人間らしい心を持っておる。そして今、お前はかなり困っているようだな”
“シグムラカン様。はい、この部屋の中に入り、どうしても調べたい事があるのですが、中にスプリガンがいる為、入る事が出来ず悩んでおりました”
“ふむ。その事については先程から見ていて知っておるが。ただ、お前の目的は何だ?目的次第では我の力を貸してもいいが。それにだ、我もお前に手伝って欲しい事があるのだが”
“目的は、ブラットの力と類以する事が記載されている書物を探し、その力が昔話で聞いた力と同じかどうか調べ、もし同じであれば、早急に手を打ちコントロール出来るようにしておかなければ、過去に起きた大惨事がまた起きかねません”
“なるほどな。そうなると我の目的と類以してるやもしれぬな”
“シグムラカン様。そういえば、私に手伝って欲しい事とはなんなのですか?それに、目的が類以しているとは……いったい?”
そしてシグムラカンは、クレイデイルに自分の目的を話し出した。
読んでくれてありがとうございますヽ(^o^)
さて…シグムラカンの目的とは?
では、次話もよろしくお願いします(*^ω^*)







