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魔法陣と魔力の流れを知ろう


 知ってた? 今って魔道具について学ぶ時間なんだよ?


 魔石ならまだしも、魔水とか今関係ないから。だから魔水の考察は今やるべきじゃない。


 知ってはいるけど止まらないよね。

 魔法とか魔道具とか、魔力とか魔水とか。

 魔のつく名前に反応しちゃうお年頃ですもの。




 さて、魔法陣だけが難しそうと思ってたけど、アナログ目線でも地味にキツイ。あの円盤も工夫の結晶だった。


 当然と言えば当然なんだけど、魔石と電池は違う。

 嵌め込んだだけでは魔法陣に魔力が通らないのだ。


 魔道具は魔力を扱えない人のための道具だから、起動に魔力は使えない。魔法陣を起動する魔力も全て魔石で賄う必要がある。


 この条件に加えて、魔石の起動にも自前の魔力は使えない。


 魔石は魔力を豊富に含んでいるが、常に魔力を放出してる訳では無い。

 魔力を通して、中に溜まっている魔力を吸い上げたり押し込んだりする魔力タンクなのだ。


 魔力はただそこにあるだけでは使えない。

 魔法を発現させる場所まで誘導、流してやる必要がある。


 なのにそれを、魔石の魔力しか使っちゃダメと申される。

 これらの条件を満たした上でどのように魔力を供給しているでしょうか、って最初の問題から普通に難問だった。

 答えあるんだから教えてくれてもいいのにね。


 とはいえこれは私のための勉強。

 若い頃の苦労は買ってでもしろ、を信条とする身の上なれば、経験を積ませて頂くことになんら異存はございません。


 あ、ちなみにお母様が先生の時はお茶菓子がでないから若干息苦しくてさ。

 心の声で変な返事をしたり、お母様の語尾に「ざます」がくっついてるのを想像するのは効率的な勉強のために必要なストレス発散方法だと思っていただければ、はい。

 誰に言い訳してるんだろね。




 まあ結果から言うと、円盤に魔石の欠片くっつけて吸魔の魔法を常時起動させておくだけっぽい。


 吸い出す魔力が少ないから魔石と接してない状態にしてれば効果は何も無い、ただの円盤。


 で、魔道具のスイッチを入れると円盤が動いて、魔石と接するようになる。

 魔石と円盤が接することで吸魔の魔法が発動。

 吸い上げられた魔力は魔法陣の指示する通りに、本命の魔方陣に魔力を供給する。やったね、魔道具が起動したよ! と、こーゆー流れだ。


 ……ズルくない?


 魔石の魔力しか使っちゃダメって言うから色々考えたのに、答えが「(あらかじ)め魔力を流しておく」って。


 確かにそれなら、完成した魔道具は魔力を使わずに使えるでしょうよ。

 でもそれ魔石以外の魔力使ってるじゃん。


「難しかったです」


「そうですね」


 何が納得いかないって、私の出した案をきっちりメモった上で全部ハズレにされてること。

 明らかに「そんな方法が……」って顔してたくせに、問答無用で全部ハズレにされてること。

 今だって色々考え過ぎてて見るからに上の空なのに私の答えは全部ハズレにされてること!


 ズルくない!?

 納得いかない!


大人はずるいものだからね、仕方ないね

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