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湧いて出た助っ人を頼ろう


 そもそも学院を卒業したら結婚か、少なくとも就職はする。

 だと言うのにずっと家にいるっぽいんだよね、お姉様。


 仕事してないのかな。ニートなの?


 軽い気持ちで聞いて未だ落ち込んでるっぽいお姉様にトドメを刺しちゃうわけにもいかないし、デリケートな問題も知ってる協力者が欲しい。


 そんな都合のいい存在がいればいいのに。



 せめてお姉様を回復させようとフェレットの回収に向かっていたら、なぜか家の中でミランダ様を見かけたから捕獲してみた。


「アリシアは子爵様のお手伝いをしているのよ」


 遠回しに聞いてみたらお姉様のお仕事も知っていた。

 むしろその内容で私はなぜ知らなかった。そんなに私はお父様の仕事に興味が無いのか。いやうん、無いけど。


 いや違うんだよ?

 正確にはお父様の仕事に興味が無いんじゃなくて、お父様の存在を忘れがちというのが正しい。


 ほら私、前世で母子家庭だったし。父親いないのが当たり前だったし。

 父親とか、男とか、よく分かんないんだよね。


 お兄様は別枠。男とはいっても女顔だし性格もお淑やかで気遣いもできていっそ私より女らし……んっんー!

 まぁそんな話はいいんだ。


 お姉様の友人をこんなタイミングで見かけちゃったら、協力要請するしかないでしょ。

 ミランダ様、恋バナ好きそうだし。


「ミランダ様、お姉様が大変なんです」


 なんかねー婚期遅れてるってお母様に怒られちゃってー。


 と話してから気付いたけど、こーゆーのって他所の家に話しちゃまずかったりしたかな?


 ミランダ様って、口は……話しちゃったものは仕方ないよね!


 仲間に引き入れて事態が落ち着くまで余計なおしゃべりの暇をなくす作戦で行こう。

 うん、それがいい。


「あ、そういえばミランダ様はお姉様のお相手の方をご存知ですか? お姉様と何やら企むような仲みたいなのですが」


「そうねぇ。とりあえずアリシアのお部屋に行きましょうか」


 あふん、はぐらかされた。


 お姉様の婚約者、しかも結構信頼してるっぽい相手の情報を集めたかったんだけどな。


 こちらが利用してるつもりで、実は相手に利用されていたなんてよくある話だ。

 将来的にその関係を盾に弱みを握られたり、脅されたりする可能性だってゼロじゃない。


 私を愛してくれてるお姉様を守るためなら、私は修羅にだってなるよ!


 おおお男だって怖くないよ! 所詮は、その、なんだ! そう、カイル! 図体の大きなカイルみたいなものでしょ!


 ん? そう思ったら本当に怖くなくなってきた。すごいなカイル、たまには役に立つ。今度会ったら飴玉でもやろう。

 相手をカイルだと思えば手玉に取る事だってできそうだ。


 そういえば人相手に試したい魔法もいくつかあったんだった。


 なんか楽しみになってきたかも。ふふ、お姉様のお相手はどんな内面を隠してるのかなあ? 相応しい天罰も考えとかないと!


「(ソフィアちゃんっていつも楽しそうでいいわねー)」

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