表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
365/1407

ロリメイド調教録


 リンゼちゃんは口が達者だ。


 私も口は回るほうだけど、同世代(年下)相手には勝てても老獪な大人やリンゼちゃんが相手では(いささ)か分が悪いことは認めざるを得ない。


 そんなどうしても負けそうな時、大人が相手であれば自身の幼く可憐な外見を利用して「私みたいな子供を相手にそんなにムキになるなんて、大人気ない……」みたいな手を使うことも出来るんだけど、リンゼちゃんは私よりも年下だし、なんなら私の方が大人気ないと我に返りそうになることもある。間違いなく強敵、いや天敵とも言っていい相手なのだ。



 そんなリンゼちゃんに正論で泣かされました……。


 凹んでるところにさらに追撃。アンド追撃。

 ひたすら滅多打ちにされてボロボロに泣かされた。が! ただで終わる私ではない!


 口で勝てないからって泣き寝入り? 否! 断じて否!


 私にだってリンゼちゃんに勝てる部分はある! それはっ!


 腕☆力!


 大人気ない? あーそーですとも、私は大人気ないんだ知らなかった? ふははははー!


 得意な魔法と、小柄とはいえリンゼちゃんよりは大きな身体(+身体強化魔法付き)で無事に生意気なメイドさんを捕獲した。


 さぁ、これからたぁ~っぷりと、その身体に教えてあげることとしよう。


 リンゼちゃんのご主人様が誰で、リンゼちゃんが誰に逆らったのかをねっ!





 ――と、お仕置きを開始したはいいものの。


「も……、あひゅ……。やめ……、っ、ゆる、してぇ……」


 ……少しやりすぎたかもしれない。


 気付いた時には、ベッドに転がるリンゼちゃんの顔は赤く染まりきっていて、口を塞ぐ猿ぐつわから漏れる声は息も絶え絶えという有様だった。


 ふと時間を確かめてみると……うーわ、二時間近く経ってる。


 お布団で拘束したリンゼちゃんにくすぐり責めしてたんだけど、唯一の反撃手段である口撃があまりにもクリーンヒットして心が折れそうだったから、つい口も塞いじゃったんだよね。こう、時代劇の捕まった町娘風に、タオルできゅっと。


 そしたらなんだかとっても背徳的になっちゃって。


 ベッドの上で。メイド服を着たロリロリしいかわい子ちゃんが。ぐるぐる巻きにされて猿轡までされて。弱々しい抵抗をしながらも反抗的な目で睨みつけてきて。無防備な状態で素足を晒していて。


 悔しいけど、でも何も出来ない。


 抵抗できない。逃げられない。


 全てはご主人様である私の意思ひとつというシチュエーション。


 ……ちょっと、燃えちゃったよね。


 ぐったりと力なく横たわったリンゼちゃんを見て、さすがにやりすぎたかなーって気がしてきた。けど。


「……こちょこちょ」


 散々いじり倒した足の裏に、懲りずに指先を這わせてみた。


 五指を立てて、付かず離れずの位置を、そわそわ~っ。


「あはぁっ、は……っ! やめ、おねが……ぃ、ソフィ……おね、さま……ぁ」


 やり始めた時のような激しい動きすらもうできないようで、私の手から逃れようとする動きはかなり緩慢だ。もう足首を押さえつける必要すらなく簡単にくすぐり続けることが出来る。


 口に噛ませた猿ぐつわだってもうほとんど解けているけど、自由になったその口から私を罵倒する言葉が出てくることも無い。

 ただ弱々しい声で「やめて」「許して」と懇願し、私の要望通りに「ソフィアお姉様」「好き」と繰り返すばかりだ。


 ……背徳感がヤバい。


 いくらなんでもやりすぎた。分かってる。


 足を触ってたからわかるけど、リンゼちゃんは布団に巻かれたまま激しく抵抗したせいで身体がポッカポカになってて、多分意識も朦朧(もうろう)としてるんだろう。正常な判断力を失っているに違いない。


 だから私がくすぐりで脅迫しながら頼んだら「リンゼはソフィアお姉様が大好きですぅっ!」とか「意地悪言ってごめんなさい! リンゼは悪い子でしたっ!」とか、なんでも素直に言ってくれた。そりゃもうびっくりするくらい簡単になんでも言ってくれた。


 その時の目が、もうね。


 普段は興味無さそうな、何考えてるのかよくわかんない目で見てくるリンゼちゃんが、私に媚びた涙目で訴えかけてくんの。「ソフィアお姉様ぁ」って、可愛い声で。


 それ見たら背筋がこう、ゾクゾクッとするんだよね。


 実は私って誘拐犯の素質とかあるんじゃないかと怖くなったりもしたんだけど、でもそんな潤んだ瞳で見つめられたら優しく接するしかないじゃん?


 ごめんね、大丈夫だよ、って頭を撫でてあげると、明らかにほっとしたのが分かるの。

 身体の力が抜けてさ。リラックスするのが目に見えるんだよ。


 で、それだけで済めば解放して終わりなのにさ。


 リンゼちゃんったらその撫でてた手が首筋に当たった時とかに「んっ」なんてまた色っぽい声をあげるもんだから、つい、その、ねぇ。またツンって。そわそわって。


 そしたらもう無限ループですよ。



 なんとか鋼の意思力でベッドから降りることに成功して、やっとこさ冷静になってきたけどさ。


 ……リンゼちゃんが正気に戻ったら絶対怒られるよねこれ。


 ……どうしよう?


「ついカッとなって」

「反省はしている」

完全に犯罪者のいいわけぇ!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ