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お兄様の虜ですぅ♪


 前回のあらすじ!


 ツーンってしたらなでなでされて私得でした! もっと撫でてぇ!



◇◇



 えへ。えへへぇ。


 そりゃあソフィアはお兄様の妹ですから!


 有言実行は当たり前。

 そうでなくともお兄様に相応しい妹で有り続けられるよう、日々の努力は欠かしていませんとも!


 でもぉ~、さすがに今回のはちょっぴり骨が折れたっていうかぁ~。お兄様からのご褒美があればもっと頑張れる的な……あっ、なでなできたぁ~♪ やだぁ~以心伝心~♪ 心が通じ合ってるぅ~♪♪


 しかもしかも、そのまま胸に抱きしめてくれるなんてもォ~~~ソフィアをどうしちゃいたいんですかぁ? ソフィアはもうお兄様の虜ですよぅ♪ やんやん♪


「ソフィアの友達が大変だとネフィリムさんに聞いてね。急いで駆けつけたんだけど、さすがソフィアだね。僕の助けなんていらなかったみたいだ」


「いいえ。お兄様のそのお気持ちが、私に勇気をくれたんです」


 はぁ~~~まじかぁ~~~ネムちゃんぐっじょぶ。なんていい仕事をするんだ。


 ……それと、さっきから気になってたんだけど。

 お兄様の胸元、いつもとちょっと違う匂いがするね?


 多分ネムちゃんの残り香と、これは汗の匂いかな。


 ……汗か。ふむ。


 ………………くんくん。


「あ、ごめんソフィア。さっきまで動いていたから……。汗臭かったかい?」


「いえいえそんなとんでもない!」


 ああいけない、お兄様に気を使わせてしまった!

 臭いだなんてとんでもない、大変魅惑的な芳香でしたとも!


 距離を置かれたのは残念だけど、むしろ離してくれてよかったかもしれない。


 なんか身体が熱くなってきたし、なによりこの心拍数の上がった鼓動が伝わってしまったら匂いフェチだと誤解されちゃうかもしれないからね。お兄様に嫌われるのだけはなんとしても避けねば。


 ……でも、お兄様の汗の匂い。なんか癖になる感じだったな。


 えへ。うぇへへへ。


「………………なんだ、あれ?」


「あいつ家族の前ではぶりっ子なんです」


 あ、またカイルがヒューイさんに失礼なこと吹き込んでるー。

 もー、カイルってば相変わらず失礼なんだからー。


 でもいいもん。私にはお兄様がいるもんねー♪


「ねぇお兄様」


「なんだい?」


 はぁ、素敵。「なんだい」だって。うふふ。


 いつだって落ち着いていて。いつだって私のことを一番に考えてくださるお兄様。


 激しく脈打つ鼓動を落ち着けながらそそくさと近寄って、そのお顔を見つめてみる。


 お兄様のお顔。

 中性的で、整っていて。男性にしては案外睫毛なんかも長かったりなんかしちゃったりして。


「私、がんばりました」


 えへへ、と笑みを浮かべれば、頭に優しく手を置いてくれて。


「うん。がんばったね、ソフィア」


 そのまま慈しむように撫でてくれる。


 はぁ~~~~~、しあわせ。



 私、がんばってよかったぁ。


カレンはウォルフの快復とソフィアの奇行をいっぺんに目の当たりにし、喜びと戸惑いに挟まれパニックになった。

ミュラーはとりあえず、どさくさに紛れてウォルフに抱き着くことにした。

ウォルフは固まった。

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