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Another視点:加速する噂

台詞オンリー回。第二弾。


「……どう?」


「うん、行った」


「見てた?」


「見た見た。やー、迫力あったね」


「ねー、カレン腰引けてたもん」


「ソフィアって普段はネムりんと並んでノーテンキなのに、ときたま迫力あるよね」


「見てる分にはそれもかわいいんだけどねー」


「しかも今回は男絡み」


「そうそれ! カイル! カイルと仲良くするカレンを見る目は、正に泥棒猫を見る女のソレだったよね〜!」


「それ見てないんだけどホント? あの二人仲いいじゃん」


「そもそも別に付き合ってもないでしょ? 浮気も何もないんじゃない?」


「……ヒースクリフ様、元気無い」


「そうそう、ヒースクリフ様が落ち込んでらっしゃるのがソフィア関係じゃないかって話があったじゃない。もしソフィアとカイルがそういう関係なのでしたら……」


「なるほど。……ありえるね」


「カイルか〜。まぁカイルも、悪くないよね。そりゃヒース様と比べたら落ちるけどさ」


「それにあの二人、幼馴染なんでしょ? ソフィアもカイルくん相手だと特に気安いし」


「確かにあの二人は、お互いに気を許している感じはありますわね」


「お、なになにソフィアの話? そういやさっきウォルフにカイルとカレンの関係聞いてるトコ見たけど」


「ミュラーもいたよな。つかソフィアってそうなん? カイルがソフィア狙いっぽいのは知ってたけど」


「へー……。カレンに牽制しただけかと思いきや、カイルの親友にまで手を伸ばすとは……」


「男ども、ナイスな情報だ。いや実は二人が私らに内緒で付き合ってるんじゃないかって話で」


「カイル潰すか」


「またそれかよ。お前負け続きなんだから懲りろよ。……でもコイツじゃないけど、ソフィア狙ってるやつって結構いるからなあ。それマジなん?」


「かもしれない、という程度ですわ。カイルさんとカレンさんを見る目が嫉妬に塗れていたと」


「あれは絶対、裏切り者を見る目だったねっ!」


「……と、一部の方が主張していまして」


「あー、カイルとカレンか。確かにアイツらも最近仲良いよなぁ」


「カレンさんと仲良くなるの難しいのに。あたしがコツ教えて欲しいくらいだよ」


「カレンさんも、だと……。やっぱりカイル潰そう」


「男の嫉妬は醜いねえ」


「ソフィアの嫉妬はかわいかった」


「あー、もしかしてテスト返却の時の? なるほど、それでこんな話になってるのか」


「なに、アンタも見たの?」


「カイルに無視されてたやつだろ? あれはまぁ、なあ。なんかすごい顔でカイル見てたし」


「無視、だと……。やはりカイルは潰うごぇ」


「うっさい黙れ」


「嫉妬……本当にしてたとなると、やはりソフィアはカイルのこと?」


「そういうこと? そういうことなのかなっ?」


「ソフィアとカイルくんは既に」


「……ほほう」


「ではカレンと仲良くするカイルは……」


「ギルティだ。やはりヤツは許しておけん」


「ならソフィアが二人の仲を探ってるのって、やっぱり?」


「証拠集め。夫の不貞を断罪」


「「ひゃ〜」」


「いやいやいや、夫じゃないでしょ」


「でも実際、ソフィアと一番仲いい男子ってカイルでしょ? そのへんどーなの」


「あたしちょっと聞いてくる」


「あっ、ちょっと……うわホントに行ったよ」


「ソフィアは否定しそうだよねえ」


「カイルも否定してたぞ」


「あんたマジで言ってんの?」


「男子って馬鹿だよねえ」


「なんで俺バカにされたんだ!?」


「カイルはともかく、ソフィアはまだ男女の恋愛というものがよく分かっていないように見受けられますわね」


「かわいいかよ〜純粋かよ〜」


「ソフィアって恋バナあんま乗ってこないしね」


「でも弄るとめっちゃ恥ずかしがるよね。顔赤くしてさ」


初心(うぶ)。愛らしい」


「見た目通り子供っぽいよな」


「だからあんたはさぁ……。それ本人に言っちゃダメだかんね」


「あ、もう手遅れ。コイツそれでソフィアに嫌われてっから」


「はぁ? ……信じらんない」


「さいてー」


「褒め言葉のつもりだったんだ! お前らだって子供みたいな肌とか言ってたじゃん!」


「それとこれとは別でしょ」


「これだから男子は……」


「いや男子から見てもあれはないわ」


「おいぃぃぃ!?」


「ただいまー。カイルくんに邪険にされてきたよ。で、何騒いでんの? もしかしてもう見た?」


「このバカがちょっとね」


「無視していーよ。それより、見たって何の話?」


「ふっふっふ〜。実はカイルくんにね? ソフィアがカイルくんのこと探ってるよ〜気をつけなよ〜って教えたらね……すぐさまソフィア捕まえてどこかに連れ去っちゃったの!」


「まあ……」


「ほほう……」


「へえ……」


「カイル潰す」


「行き先は! 尾行班を即刻手配せよ!」


「やめなさいよ」


「そうそう、待ってれば帰ってくるんだから、その時に……ね?」


「楽しくなってきましたわねえ」


「楽しみ」


「あーあ。ソフィアもカイルも、ご愁傷様だな」


クラスの愛されマスコットソフィアちゃん。

カイルくんも女子人気は高め。ぶっきらぼうなところがいいんだとか。へー。

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