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ソフィア抹消計画の全貌


 え? フェルとエッテが女神ちゃんの刺客? 嘘でしょ?


 あの子達は元は魔物ではあるけど、私の魔力から生まれたらしいし、むしろ私の為に神様が用意してくれたペットくらいに思ってたんだけど……。いや、ある意味私の為に用意されてはいたみたいだけど。


 そういえば魔物として異常って話もあったような気もする?

 そうか、あれは女神(リンゼ)ちゃんの手が入ってたからなんだね。


 それにしてもフェルたちを使って私をアイテムボックスの中に突き落とそうとするなんてリンゼちゃん、ちょっと過激すぎやしませんかね。

 発想も「臭いものには蓋をする」みたいでそこはかとなく汚物扱いされてる感じするし。


 大体ね、毎朝毎晩お風呂に入るソフィアちゃんは間違いなく綺麗で、なんならお湯に浮かべた花の移り香だって漂ってるはずですのよ? つーか体臭とか魔法的手段でちゃんと遮断してるっつーの。乙女の嗜みでしょこんなん。乙女舐めんな。


 はっ、いかんいかん。今ちょっとイラついてた。

 妄想でキレるとか危ない人じゃん、自重せねば。


 私はソフィア。

 フローラルな花の香り漂う超絶美少女。くさくないよ♪


「アイテムボックスは神秘の魔法。言い換えればそれは危険な魔法ということでもある。広められる前に、処理するつもりだった」


 脳内一人漫才を意にも介さず私の抹殺計画は変わらず語られてゆく。


 というか、本人前にして謝りもせずに堂々語れるその神経どうなってんのよ。


 さっすが女神様は違いますわー。いえいいんですけどねーフェルたちお迎えできたおかげで楽しい毎日送ってますしー?


「アイテムボックスの中には魔力が存在しない。内部からの脱出は不可能。そこにあなたを封じ込めるつもりだった」


 しかもアフターケアまでバッチリ☆


 一度入ったら二度と出られないよ! 安心して封印されてね!


 ……ってそれ完全犯罪じゃんやめてよ! 死体も残らないやつじゃんそれ! 怖いよ!

 私、魔法使えなかったらただのか弱い美少女なんだからね!? 手加減してよ! しかも当時なんてまだ六歳くらいの子供じゃん! 幼児虐待反対!


 と、反射的にツッコミが(あふ)れはするけど。


 魔力を封じられたら無力とか定番も定番よね。

 もうありきたりすぎて、意外性すらもなく「あーここでそのパターンくるかー」ってなっちゃうやつ。


 そんな弱点は百も承知。


 そして自覚してるからこそ当然、対策もしてますとも。

 今更魔力の無い生活なんて考えられないレベルで依存し切ってるからね。


 魔法封じに魔力欠乏。

 様々なパターンを想定した結果、たっぷりの魔力を貯め込んだ大量の魔石を用意しとくのが手っ取り早い解決策ではあるんだけど、それはお母様が許してくれないんだよね。


 魔石を一箇所に集めると危なそうってのは分かるけど、もうちょっと融通きかせてくれてもいいのに。


 まあ魔石がなくてもやりようはあるからそれほど困ってはないんだけど、対策なんて所詮は机上の空論だ。

 有効な案はいくらでも欲しいし、なんなら危険の無い状況で実践的な訓練でもできれば最高なんだけど……ふむ。


 ……アリかな? リンゼちゃんはもう無害そうだし。



 別の誰かに魔力の無い空間に閉じ込められた場合に私の策が有効かどうか。


 訓練ではないけど、念の為リンゼちゃんに確かめておこうかな。


ホコリとかゴミとか臭いとか言われちゃあ温厚なソフィアだろうとイラッときますよ当然ですよ。

誰もそんなこと言ってないけどね。

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