仲良し三人組
はーい、ソフィアだよ。
今日は両手に花なんだよ。
どうも魔王様に懐かれたみたいでね。
カレンちゃんとネムちゃんに挟まれて授業を受けることになったのさ。
今日はロリの日かな。
ロリータの定義とか知らないけど、ネムちゃんは精神的にロリロリしいし、カレンちゃんは小柄だからね。眼福だね。私も小柄だけどね。
そもそも他のみんなが大人っぽすぎると思うんだ。
子供は子供らしく無邪気に遊んでるのが健全だと思うんだけど、十五で成人の社会の中では難しいんだろうね。
ここでは十五歳が子供産むのが一般的なんだよ。つまりアレだよ。えっちなソレだよ。前世含めて彼氏なんかいたことの無い私には刺激的すぎる。
そんな社会に適合したのか、みんな若いのに身体が出来上がっていらっしゃると申しますか。胸がアレとか筋肉がソレとか。ご立派なんです。
違う、好んで見てるわけじゃないんだよ!
腹筋とかじゃないし! この間の一部男子による突発腕相撲大会の時に、腕の筋肉がね、ムキッとなるのについドキッと……この話やめよう。墓穴掘りそう。
何の話だっけ? ああそうそう、ネムちゃんとカレンちゃんと一緒にいるんだけどね。
この二人に接点は無いみたいで、私繋がりなお友達なの。
ネムちゃんは物怖じしないからグイグイくるんだけど、意外とカレンちゃんの反応も嫌そうじゃなくて、もうすっかり仲良し三人組なんだけども。
話す量が違うから必然、私とネムちゃんの話にカレンちゃんが相槌を打つ形に収まって、というかネムちゃんの魔王様トークに付き合う私と付いてこれないカレンちゃんの図が出来たわけ。
この子面白いんだよ。
さっきの入学試験の復習問題の時なんかね――。
◇
「我のペンを止めるとは生意気な……。クク……だがこの程度の問題、一瞬で解いてくれるわ」
「ネムちゃん本当に勉強得意なんだね。私はここまで進んだんだけどネムちゃんは?」
「ま、まだ本気出してないだけだから。本気出せばもっと早いもん」
「そっか。あれっ、カレンはもう終わったの? 早いね」
「答え書くだけだから……」
「むうぅ……カレン早い!」
「えっ!? ご、ごめんなさい……?」
「謝る必要ないよ。ほらネムちゃん、私と一緒にゆっくり解こう?」
「ネムちゃんって呼ばないで!」
◇
こんな感じ。どうよ? ものすっごく癒されるでしょ。
ネムちゃんって呼ぶと魔王様の気分じゃなくなるみたいでぷりぷりし出すの。かわいい。
ちなみにあの後、先生に煩いって怒られちゃったんだけどね。
ネムちゃんがしゅんとしてるのにカレンちゃんはケロッとしてるのが対照的で面白かった。
私が求めてたのはこーゆー生活なんだよ。
やっと理想の学院生活が始まる予感がしてきた。
失敗をそのままにしないことが成長に繋がりますという先生のありがたーい授業。
復習は大事です。