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連合歴―その時代
-時は連合暦204年
銀河系は、惑星連合と民星連邦の二つに別れていた
武力衝突こそないものの、
二つの陣営はこぞって、新惑星の開拓に力を注いでいた
惑星開拓で一山当てようと、
多くの竜人、獣人が遠くの宙域に散らばり、
開拓を進めていった
だが、辺境の星では人手不足や、資材の不足が相次いでいた
開拓船では、持っていけるものに限界もある
さらには、事前の調査も、無くてはならない
そこで、生まれたのが、キャリアーズだった
主に資材の運搬を業務とし、
時には調査船団の輸送船として、
時には調査船として、
辺境の星に派遣されることも多かった
宇宙では、海賊行為を働くものも多く、
辺境の星から、貴重な資源を運んだり、
高価な資源を辺境の星に運ぶキャリアーズは、
格好の獲物、また、遭難の危険も高い
しかし、リスクこそ高いが、
リターンも大きいこの職は
次第に人気を集めるようになっていった
腕の立つキャリアーは、人気も高く、
人々の目標となることもしばしば
今、エアリムで新人を獲得しようとする
竜人の青年もまた、その一人であった……