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想造世界  作者: 玲音
第五章 新しい出会い
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ケータイメールはその人の交友関係を表します

「本当にケータイを見るの?」

「・・・・うん。気になっちゃって・・・・」

「確かにね。私は気にならないけど」


「え?どうして?」

「・・・・女の子とのメールで受信ボックスが溢れてることが想像出来るからよ」

「そうなの?」


「そうよ。見る気にすらならないわ」

「そっ、そうなんだ・・・・。それなら、無理に見てみたら?とは言わないけど・・・・」

「・・・・やっぱり、ちょっとだけ見てみようかしら」


篠崎さんは、そう小さな声で呟くと、元気にはしゃいでいる有澤君のポケットからケータイ電話を抜きとると、ケータイをいじっている。


「・・・・どうだった?」


「思ったとおりね。女の子からのメールが沢山入ってる。男の子からのメールなんて、ほとんどないわ」


「そっ、そっか」

「・・・・でも、思ったのと内容は違うみたいね」

「どう言うこと?」


「私が思ってたのよりも、案外普通ってこと。てっきり、もっと色々やってるんだと思ってたけど、本当に、普通に遊んでるだけみたいね」


「そうなんだ・・・・」


何だかホッとしているように見える篠崎さんに「よかったね」と声をかけながら、私はケータイを開く。どんな待ち受けなのかなと内心ドキドキしていたんだけど、案外普通な待ち受けで、私はちょっと驚く。


それは、どこかの土手か何かで、誰かがこちらに向かって手を振っていると言う写真だった。でも、その姿が誰なのかは、夕焼けの逆光と、距離の遠さでわからなかった。


「何だか不思議な待ち受けね」

「うん・・・・有澤君は?」

「こいつのは、あれよ。玲菜の写真」

「そうなの!?」


「ええ、そうよ。全く、父親じゃないんだから、わざわざこんなことしなくたって・・・・」


少々いじけたように言う篠崎さんに私は苦笑いをしながら待ち受けを見せてもらった。そこには、満面の笑顔でピースを作る小さな女の子の写真があった。


「・・・・この写真の子、篠崎さんなんじゃない?」

「え?」

「だって、似てるような気がして・・・・」


私が言うと、篠崎さんの顔がみるみるうちに赤くなったかと思ったら、私からケータイをバッととって、後ろを向いた。


「そっ、そんなことある訳ないじゃない!あいつのことなんだから・・・・」

「そうなのかな?その女の子のこと、有澤君に聞いてみた?」

「・・・・ううん」


「それじゃあ多分、篠崎さんなんじゃないかな?その女の子。妹さんを見たことはないけど、篠崎さんに似てると思うんだ・・・・」


「そっ、そりゃ、姉妹だから、似てるに決まってるじゃない」

「そっか、ごめんね。変なこと言って・・・・」


私がそう声をかけると、篠崎さんは無言で首を振ったから、怒らせちゃった訳じゃないんだなと思って内心ホッとする。怒りっぽいみたいなことを有澤君が何回も言ってたから、ちょっと怖かったんだ。


「よしっ」


そう呟いて気持ちを切り替えると、なぜだか分からないけどジッと私の方を見てくる亜修羅の視線を感じながら、受信メールを見てみる。


そこには、凛や明日夏達からのメールばかりが入ってて、しかも、そのどれもが返信をしていない。大体のメールは凛達からだろうなとは思ってたけど、他の人からのメールがゼロだとは思っていなくて、逆にびっくりする。


この様子だと、電話帳もこんな感じなのかなと思って電話帳を開いて見ると、思ったとおり、登録されてるのは私と凛達だけで、更にびっくりした。


女の子からのメールとかは、ある程度覚悟していたけど、全くないってことは想像してなかったから、嬉しいと思う。でも、ここまで交友関係が少ないのは、あんまり褒められたことではないかもしれない・・・・。


「ねえ、さっきから何やってるの?」

「え?えっと・・・・」

「僕のケータイを見て笑ったりしかめっつらしたり・・・・」

「ううん、大丈夫!返すね!」


そう言って亜修羅にケータイを返そうとした時、気になるメールを見つけて、私はその手を止める。そのメールだけ、直接メールアドレスが表示されていて・・・・所謂、電話帳に登録されてないアドレスからのメールってことなんだ。だから・・・・。


そう思って、そのメールを選択してみる。そこに表示されたのは・・・・。


「私は、石村友です・・・・?」


そんな不思議な文面に私は動揺するけど、何だかモヤモヤした気持ちになる。私はって言う言葉から女の人だってわかるけど、どうして自分の名前を名乗ったのかがわからない。メールアドレスを知ってるぐらいだから、顔見知りじゃないの?


そんなモヤモヤした気持ちのまま、私はとりあえず亜修羅にケータイを返す。出来れば、直ぐさまあのメールの真相を知りたい。でも、今の状況の亜修羅に聞いても答えが帰って来るはずがないので、私は、一時的に諦めることにした。


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