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想造世界  作者: 玲音
第五章 新しい出会い
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やんちゃな天使です

「それからどうしたの?」

「え?それからって・・・・えっと、家まで送ってもらったの」

「で?」

「え??」


私が聞き返すと、優奈達は疲れたような顔をしてため息をついた。今はどんな状況かと言うと、私の部屋で突然訪問して来た友達三人と、昨日のことを話してたんだ。


あっ、でも、これを話し始めたのは私からじゃないんだよ?普通に話してる時に、昨日の話題になって、私が何も言えないでいると、感づかれちゃったみたいで、話す流れになっちゃったんだ。


「家に送ってもらった後、どうしたの?」

「どっ、どうしたのって、そのままお礼を言って帰ってもらったけど・・・・」


私の言葉に、優奈達が立ち上がって怒る。


「もう!約束と違うじゃないの!」


「そうだよ!今度二人きりになった時は、携帯の番号をゲットするって言う約束でしょ!」


「そうそう。メールアドレスでもいいから、とにかく、家の電話じゃない通信手段を手に入れるって言ってたでしょ?」


「ちょっ、ちょっと、落ち着いて!下に響いちゃうから!」

「そんなこと言っても、友美が嘘つきだから、仕方ないじゃない?」

「勝手に嘘つきにしないでよ!私、ちゃんと伊織君の携帯番号、教えてもらったんだよ!」


私が胸を張って言うと、三人は驚いたような顔をした後、私に謝って、静かに座った。


「でも、それってほんと?」

「うん、本当だよ!」


「へぇ~、凄いじゃん、友美!見直したよ!」


「えっ、その言い方酷い・・・・」

「まあまあ!でも、よかったじゃん!勇気要ったでしょ?」


「そりゃ、もう・・・・。心臓バクバク言って、苦しいぐらいだったよ。最初に言った時は、友達の番号渡されちゃってさ」


「友達って・・・・ああっ、あの、可愛い男の子達のこと?」


「うん。多分、私が、丘本君達の番号を聞いたと勘違いしちゃったみたいで、一番最初に渡されたの」


「そっか、案外おっちょこちょいなのかもしれないね、伊織君」

「そっ、そうなのかな?」


「いや、意外と、友美の意図がわかってて、おっちょこちょいっを装って、番号を教えることを拒んだのかもよ?」


そんな美香の言葉に、私は一瞬凍りついた。確かに、考えようによってはそう考えられるからだ。しかし、そんな私をフォローするように、里奈が口を開く。


「でもさ、結果的に、伊織君の番号を聞けた訳でしょ?それなら、それでいいんじゃない?」

「うっ、うん、そうだよね!」


「・・・・あのさ、友美、番号を聞けたのはいいけど、電話をかけることって、出来るの?それに、自分の番号を教えた?」


今まであまりしゃべらなかった優奈に当たり前のことを指摘されて、私はまたまた意気消沈する。


だって、最も過ぎる言葉だもん。せっかく番号を教えてもらっても、電話をかけなかったら意味がない。

だけど、私は、伊織君に電話をかけられるほど勇気がない。どうせなら、メールアドレスを聞いておけばよかったとつくづく思う。それに、私の番号も教えてないし・・・・。


あの時は、やりきったと言う達成感が凄くて忘れていたけど、今思い返せば、まだまだ課題は沢山ありそうだ。


「でもさ、番号を聞けただけ進展があったと思おうよ?前までの友美なんか、話しかけることすらままならなかったんだから」


「そうだよね、緊張しすぎちゃって空回りすることが多かったし、今は大分それもなくなって来たしね」


「うん、そうそう。そう言う意味では成長したよね!」

「あっ、ありがとう」


「でも、最近ライバルが増えたんでしょ?」

「うっ、うん。そうみたい・・・・」


「しかも、幼馴染だって!幼馴染って、元々数字が高いだろうから、高校になって出会った友美だと、キツイよね~」


「すっ、数字?」


「うーん、所謂、好感度ってやつ?幼馴染って言うと、幼少期から培って来たものがあるから、好感度が高いだろうなって」


「こっ、好感度って・・・・」


私がそう言った時、ピンポンと言うチャイムの鳴る音が聞こえて、私は、三人に謝りながら下へ下りて行く。今日は、おばあちゃん達が留守にしてるから、誰かが来たら、私が出なくちゃいけないんだ。


「ちょっと待ってて下さいね」


そう声をかけながらドアを開けると、そこには、丘本君と桜木君。それから、昨日、私のことを応援してくれると言っていた神羅さんが立っていた。


「どうも!」

「突然押しかけちゃってすみません・・・・」


「ううん、別に大丈夫だよ。それで、どうしたの?」


「はいっ、単当直入に言います!修のメールアドレスを教えに来ました!」

「ええっ!?ほっ、ほんと?」


「ほんとのほんとですよ、石村さん!電話番号を聞いても、多分電話をかけることは出来ないんじゃないかと思いまして、メールアドレスを教えに来ました!」


私は、そう言う丘本君が天使のように見えて、思わず首を振る。天使のようだって表現、一般的には女の子に使う表現だと思ったからだ。それに、丘本君の場合、本当に天使みたいだから、あえて想像しないようにしたんだ。


ううん、それよりも、感謝をしなくちゃ!天使がどうこうじゃなくて、感謝をしなくちゃ!とても嬉しくて、頭が変なことしか考えられなくなっちゃったみたいだ。


「あっ、ありがとう!丁度、友達とそのことを話してて・・・・」

「いえいえ、大丈夫です!僕等、石村さんのことを応援してるんで!」


「ありがとう!あっ、そうだ。外で話すのもなんだから、上がって?」


「わ~い、ありがとうございます!それじゃあ、遠慮なく!」

「うん、どうぞ」


私は、はしゃいでいる丘本君達を見て、心底いい人達だなと思いながら、ドアを閉めた。


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