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想造世界  作者: 玲音
第五章 新しい出会い
315/591

正体とは・・・・

「にしてもなぁ・・・・こんな物騒なことする奴は、どこの誰だっての・・・・」


ブツブツ文句を言いながら、水斗の指示通りに伏せている状態なのだが、一番心配なのは、族長のことだ。種族争いが終わったとは言え、護衛をさせてくれって言ったからには、ちゃんと守りきらないといけないとは思うんだが・・・・。


そんなことを言ったら、絶対、「俺のことはいい。お前の身の安全を確保しろ」って言われそうだしなぁ・・・・。あっ、それか、「俺の心配をするよりも、周りの人間達のことを心配しろ」って言われるかもしれないなぁ~。族長、言うことにパターンがあんまりないから、大体想像つくぜ。


俺がそんなことを思っている時に、急に四番からの通信(四番とは、族長の番号だ)が入った為、まさか、俺の心を読まれたんじゃないかと思ってびっくりする。


「はっ、はい!」

《おい、なんで慌ててるんだ。まさか、変なことを考えてたんじゃないだろうな?》


「へっ、変なことってどんなことですよ?」


《例えば、俺が単純だとか、鈍感だとか、言うことのパターンが少ないとか・・・・》

「・・・・げっ」


《その反応ってことは、そう思ってたんだな。お前もわかり易いな。もう少し上手に嘘をつけないのか?》


「・・・・べっ、別にいいじゃんかよ!」


《そう怒鳴るな。さっき、聖夜に言われたんだ。俺達は何もしなくていいって。だから、俺達は動けないが、お前は、ちゃんと堕天使の姿がないか捜すんだぞ》


「俺だけ働けって言うんですかい?」

《ああ。そうだ》

「そっ、そこは嘘でも否定しましょうよ・・・・」


《否定したところで、あまり意味は変わらない。なら、そんな無駄なことで時間を過ごすのはもったいないだろ?》


「・・・・ちぇっ」


《とりあえず、俺が言いたいのは、お前は警戒を怠るなってことだ》


「へいへい。わかりましたよ。それじゃあ、族長は、自分の身を守ることに専念して下さいねっと」


《・・・・今のは皮肉か?》

「いえいえ、そんなつもりは。水斗にもそう伝えといてくれよ」

《・・・・皮肉じゃないなら、まぁ、いいか。それじゃあそろそろ、切るぞ》

「はいはい」


俺がうなずくと、族長はすぐさま通信を切ってしまった為、何だか、少しだけ嫌な気になる。だって、俺が答えて、ホントにすぐだったんだぜ?一秒の間もなかったんだから、やな話だぜ。


ため息をつきながら、ふと後ろを向いた時、一人の奴がどこかへ向かって歩いて行く姿を見つけた為、俺は、気づかれないようにその後をつける。


姿からして男かもしれないけれど、正直、後ろ姿だから、絶対そうだとは言い切れない。けれど、雰囲気は男だ。いや、そんなことはどうでもいい。尾行に集中しないと、相手にバレる危険性が・・・・。


そう思った直後だった。俺は、地面に落ちていた紙か何かを踏んでしまった。俺は、ヤバいと思って隠れようとするが、相手はこちらを振り向かずに走り出した為、俺も慌てて後を追うけれど、そいつの足の速さは尋常じゃなかった。


妖怪の俺でも、結構本気を出さないと、距離を離されそうなくらいなのだ。普通の人間だったら、きっとこんな芸当は出来ないと思い、自然と俺は、こいつが堕天使なのではないかと確信する。


そう思ったら、尚更見失えないなと思って、更に追いかけようとした時、不意に、目の前を立ちふさがれたかと思ったら、声をかけられる。


「君、一体どこへ行く気だね?」


そう言って俺の前に立ったのは、確か、「警察」とか言う奴等で、悪党や暴走する人間を止めるやつららしいのだが、今の俺には全く関係ない。こいつらはいい奴らだと族長に聞いたが、今の俺にとっては邪魔者だ。


「退いてくれ!」


俺は、何とかそう言うと、肩を叩いて来た警察官を突き飛ばし、堕天使が走って行った方向に行くけれど、時既に遅し。既に堕天使の姿はなくなっており、上を見上げると、黒い何かが空を飛んで行くのが見えた。


それは、警察官をあざ笑うかのように、警察官の上を一周すると、どこかへ向かって飛んでいく。


「堕天使だ!追え!!」


警察官はそう言うと、みんな、堕天使を追っていってしまった。俺は、あいつらがどうしてここに来たのかが気になった。多分、銃声が聞こえたからか、通報があったからここに来たはずなのに、堕天使の姿を見たら、みんないなくなっちゃったぞ・・・・。もしかして、あいつら馬鹿なのか?


俺はそう考えたが、警察官がいなくなったことによって、一々族長にそのことを伝えなくて済むなと思って、逆に、感謝をすることにする。


しかし、堕天使に逃げられたことは事実な為、俺は、どうしようかと思ってため息をついた時だった。


そこら一帯にある堕天使のにおいは、どこかでかいだことのあるような気がして、思わず首をかしげる。


きっと、そこまで仲がいい訳ではないらしく、このにおいが誰のものなのか、中々思い出せない。


仕方ないから諦めようと思って来た道を戻った時、やっと、このにおいをどこでかいだのかと言うことを思い出した。そして、誰のにおいかも思い出した。


早速族長に伝えようと思って、俺は、近くの壁に寄りかかると、族長へと通信をまわした。


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