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想造世界  作者: 玲音
第五章 新しい出会い
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ケータイが使えても、自分の居場所がわからないんじゃ、意味がありません

「ん・・・・」


私は、うっすらを目を明けてあたりを見渡す。でも、明かりが全くないから、自分がどこにいるのかわからない。


首をかしげながら起き上がると、天井か何かに頭をぶつけて、思わず呻く。でも、おかげで、ようやくしっかりと目が覚めた気分だ。


私はゆっくりと首を振ると、自分のケータイを開く。もしかしたら、電波が繋がるかと思ってケータイを開いてみたのだ。・・・・この流れからすると、普通は圏外だったってことになるかもしれないけど、違った。奇跡的に、私が閉じ込められている場所は、圏外じゃなかったんだ。


私は、神様にお礼を言いながら誰かに電話をかけようとするけれど、そこで動きを止める。私は、誰の電話番号も知らないんだ。伊織君や有澤君はもちろん、篠崎さんや玲菜ちゃんの番号も知らない。と言うことは、私は誰にも助けを求められないと言う訳だ。


そう考えると、私は絶望した気持ちになって、どうしようかと考える。


そもそも、玲菜ちゃんは無事なのだろうかって考える。私と一緒にいた訳だし、もしかしたら、近くに玲菜ちゃんがいるかもしれないと思って、私は、ケータイの光りを頼りに探し回ったけれど、私以外誰の姿も見えなくて、深いため息をついた。


もし、篠崎さんの電話番号を知っていたら、玲菜ちゃんのことについて話せるんだけど、篠崎さんとは、そこまでよく話すと言う訳でもなかったから、もちろん、相手の番号も知らないんだ。


そう考えて、改めて、伊織君の電話番号を聞いておけばよかったなと痛感した。いつもいつも、知りたいなって思ってるんだけど、伊織君の前に出ると緊張しちゃって、空回りすることが多いんだ。だから、番号なんか聞けるはずもなく・・・・。


そのまま、三ヶ月ぐらい経った。ケータイの電話番号がダメなら、家にかけてみようと思って、連絡網の為にもらった、クラスメートの電話番号が書かれている紙の番号にかけてみればいいんだけど、何だか怖くて挑戦してない。だって、凄く怖いんだもん。もし、お母さんとかが出たら、私、どう答えればいいのか・・・・。


そんなことを考えているうちに、電話をかけようと言う気持ちが恐怖に負けて、結局やめちゃうんだ。


それにだ。もし、伊織君のうちに電話をかけて、彼女さんが電話に出たら・・・・。そう考えると恐ろしくて、私は受話器を置いてしまう。


意気地なしだって言うのは自分でも重々承知してる。でも、伊織君って、何だか不思議なイメージだから、学校以外で気軽に話しかけられないって言うかなんて言うか・・・・。


私は自分が情けなくなって来て、思わずため息が出る。あの女の子・・・・栞奈さんは、伊織君の幼馴染と言う。やっぱり、最近出会った人よりも、幼馴染を取る男の子は多いんじゃないかなって思う。話してる感じだと、凄く仲がよさそうだし、もし、栞奈さんが伊織君に告白をしたら、直ぐにでもOKがもらえそうな勢いだ。勝ち目なんて、あるんだろうか・・・・。


そう思って、暗闇に寝転んでいた時、急に、辺りにガタガタッと言う音が響いて、私は思わず飛び起きる。何が起こってるのか暗闇だからよくわからないけど、私がいる空間が・・・・動いてる?


外の景色とかは全く見えないけど、何かの車輪みたいなものがゴロゴロ動く音と、段差か何かで揺れる感覚がするから、どこかに向かって動いているのかもしれない。


そう思って、私はかなり慌てる。もしかしたら、変な場所に連れて行かれて、殺されちゃうかもしれないって思ったんだ。そう思うと、さっきまでの余裕がなくなり、私は、思い切りドンドンと壁を叩く。暗くて何がどうなってるのかわからないけど、とりあえず、近くにあった壁らしきものを叩いた。でも、誰にも聞こえないみたいで、私は疲れて静かにする。


普通、私を運んでいる人にこの音が聞こえたら、「静かにしろ!」とか言われるはずだ。でも、言われないってことは、その人にもこの音は聞こえてないってことだ。そうなると、当然、道行く人にも聞こえない訳だから・・・・絶体絶命?


私はそう考えて、どうしようかとかなり迷ったけれど、とりあえずは大人しくしておくことにする。自分がどこにいるのかわからない以上、警察に通報しようのない私は、大人しく座っていることしか出来ないんだもん。


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