表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
想造世界  作者: 玲音
第五章 新しい出会い
290/591

もはや、天才ではなく、近未来から来た宇宙人かもしれません

「まぁ、とりあえず、この服に着替えてくれ。せっかく引きずってまで持って来てやったんだ。着ないって言ったらハンガーで叩くからな」


何で脅されなくちゃいけないのかと思いながらも、ハンガーで殴られるのは思いのほか痛い為、さっさと聖夜の持って来た服を着ることにした。


しかし、見たところ、本当に普通の黒いスーツで、特に変わった部分はない。


「この服は、お前の発明品じゃないのか?」


「いいや。これも、僕の発明品・・・・と言うか、開発したものだ。まずは、その革靴から説明すると、その革靴はどこを歩いても足音のならない靴だ。タイルやホールの中を走り回っても音が鳴らないように作られている。それから、強度も他の靴に比べて強いから、銃で撃たれた程度じゃ傷一つつかないだろう。まぁ、足を車に轢かれたら、また別の話だがな。


次に、今着てもらってるスーツだけど、それも、銃で撃たれたぐらいじゃ傷つかない。と言うよりは、体に通さないって感じか?最大一気に二十発撃たれても、その服は体を守ってくれるな、安心しろ。後、包丁とかの刃物にも有効で、後ろから刺されても、体を守ってくれるぞ。まぁ、ミサイルみたいな大きなものが当たったら別だが、そこまで大袈裟なことが起こらない限り、お前達の身の安全は確保されるだろう。


ちなみに言うと、CH合同型は、頭を守ることも出来るから、今のお前達は完全に敵なしだ」


俺は、聖夜の言葉に一応うなずくが、本当に、そんなに強いものなのか、半信半疑だった。なぜって、俺が着ているスーツは、普通のスーツとなんら変わりはないし、革靴だって、普通のものと変わらない。だから、不思議に思ったのだ。


「信じられないんだったら、試してみるか?」

「・・・・どうやって?」


俺がそう聞くと、聖夜は、急に俺に銃を向けて来たかと思ったら、3発撃って来た。俺は、慌てて避けようとしたが、聖夜との距離が近過ぎたせいで間に合わず、もろに弾を食らったはずなのだが、いくら待っても痛みが襲って来ない。


「・・・・どう言うことだ?」

「だから言ったじゃないか。そのスーツは攻撃を受け付けないって」

「凄いな・・・・こんな近距離で撃たれても死なないのか」

「やっと僕の発明品の凄さがわかったか!」


俺は、今度こそ、本気で信じることにした。こればっかりは信じるしかない。


「そう言えばよ、聖夜。お前、どうして銃なんてぶっそうなもん持ってるんだよ?銃刀法違反で逮捕されちゃうんじゃないか?」


「大丈夫だ。これは、元々おもちゃのピストルを改造して作った銃だから、警察に疑われた時、こうすればおもちゃだって思わせることが出来る」


聖夜が銃の側面を触ったら、面白い事に、聖夜がいくら引き金を引いても、出て来るのはシャボン玉だけだった。


「凄いな・・・・」


「うむ。しかも、これは、振動で切り替わるものじゃなくて、指紋を認識するものだから、僕以外の者が触っても、切り替わる事はないんだ」


「器用な武器だな・・・・」

「うむ。まぁ、とりあえず、そう言うことだ」


聖夜がそこまで言った時、聖夜のパソコンから、急に変な音が鳴りだしたかと思ったら、水斗の声が聞こえて来た。


《やっ、やっと撒けたよ・・・・》

「うむ。ご苦労だったな。でもまぁ、お前が蒔いた種なんだし、仕方がないよな」


《せっ、聖夜君、一々傷を抉らないで下さる?すまないって何回も言ってるじゃないか・・・・》

「そうだな。よし、えーっと、宝石の位置は・・・・と」


聖夜はそう呟くと、しばらくの間カタカタとキーを打っていたが、急にため息をついた。


「どうした?」


「水斗があの騒ぎを起こしたせいで、堕天使に気づかれてしまったようだ。まぁ、当然と言えば当然だよな」


《ええ~、ほんとに?》

「ああ。今は、移動してる最中だな」

《もしかして、追いかけろなんて言うんじゃないだろうね?》

「疲れたか?」


《そりゃもう疲れましたよ・・・・初めて、白い服を着ていることを呪ったぐらい・・・・》


「仕方ない。もう一度作戦を練りなおそう。馬鹿みたいに走り回るよりも、もう一度よく考えた方がいいだろう」


《よかった・・・・》


「それじゃあ、一度、家に帰って来てくれ。もしかしたら、向こうも何か行動を起こすかもしれないからな」


《わかった!》


水斗は嬉しそうに言うと、通信が切れた。あの様子からしてよっぽど疲れていたらしいが、まぁ、自業自得だな。


「そう言うことで、一端、水斗が帰って来るまでここで待っていよう」

「ああ」


俺達は聖夜の言葉にうなずくと、近くにあった椅子に座った。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ