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想造世界  作者: 玲音
第五章 新しい出会い
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なんだかんだ言いながら、みんな子供に見えて来ました。

「なあなあ族長、七並べって、どんなルールなんだよ?」


「まずは、七を先に出して、次に出せる数字をどんどん置いて行くんだ。例えば、七の次に出せるのは、八と六。五の次は四。こんな風に、みんながどんどんカードを置いて行けばいいんだ」


「もし、出せるカードがなくなったらどうするんだよ?」


「パスを使う。そうしたら、一ターンだけ、カードを出さないで終われるが、パスは三回までだから、三回パスを使った後カードが出せなくなったら、そいつの負けだ」


「ほうほう、なるほどな・・・・うーん」


神羅はそんな風なことをブツブツ言いながら、俺の持ってるカードをじっと見て来る為、俺は、神羅に見せないようにする。別に見られてもいいのだが、こいつの場合、俺の持ってるカードを言いそうだから、それを阻止する為にも絶対に見せたくなかったんだ。


「ちょっ、見せてくれるぐらいいいじゃんかよ!」

「ダメだ。お前、絶対俺のカード言いそうだから」


「そんなことしないって!」


「・・・・絶対にか?」

「おう!」


「言ったら首絞めるぞ?」

「・・・・へい」

「ならいい」


「何喧嘩してんだよ、早く始めようぜ?」

「うるさい。お前にはわからない次元の話だ」


「なんで俺にばっか、そんなに酷いんだよ・・・・」


「カードを出す順番は、ジャンケンで決めるぞ!ジャンケンポン」

「あっ、ちょっ、まっ・・・・」


聖夜は、ジャンケンで決めると言った直後、凄いスピードでジャンケンポンと言ったんだ。俺は、何とかギリギリ間に合ったが、水斗は全く間に合わず、慌ててカードをぶちまけてしまった。


「ジャンケンに間に合わなかった水斗は負けだな。で、僕が負けたから・・・・一番は修、その次が僕。で、水斗だな」


「ひっ、ひでーっ、ちょっと待ってくれてたっていいじゃんかよ!」

「急げって言ったのは水斗だ。仕方ない」


「でもよ・・・・」


「まあ、頑張れ!」

「よしっ、頑張るぜ!」


神羅に励まされ、水斗は一気に機嫌をよくした。それを見て、思わず呆れる。こんなに単純な奴は凛以外見たことがない。神羅も結構単純だが、難しいところもあるのだ。でも、こいつはとことん簡単そうで、騙され易いだろうなと思った。


「そう言えばお前、兄弟いたんだな。どおりでガキっぽい訳だ」

「それとこれとは話が別だろうよ~」

「まあな。どんな奴なんだ?」


「うーん、どんなって言われてもな・・・・。うーん、名前がな、亜稀(あき)って言って、うーん、あんまりわからないな、しゃべんないしよ」


「お前の兄ちゃんも怪盗やってるのか?」


「いやいや、怪盗やってるのは俺だけ。代々受け継がれて来た家系だから、ここで途絶えさせちゃいけないんだけど、兄貴が嫌がるから、俺がやってんだよ」


「ふーん」

「反応薄っ・・・・」

「ほら、お前の番だぞ、水斗!」


「なんかもう、俺、切なくなって来たぜ・・・・」

「早く出せ!」

「はいはい」


聖夜にせかされ、水斗は仕方なさそうにカードを出すと、深いため息をついた。それが可哀相に見えたのか、神羅が励ましてやっている。こうやって見ると、随分と神羅は優しい奴だったんだなってわかった。


「聖夜、もう少し優しくしてやったらどうだ?」

「僕は、十分優しい!」

「・・・・そうだな」


「嘘つけ!優しくないじゃんかよ!」

「またふりだしに戻す気か?」

「いや・・・・そう言う意味じゃないけどよ・・・・」


水斗がそう言いかけた時、廊下を歩いて来る足音が聞こえて来たかと思ったら、俺達がいる部屋の扉が開いた。そこにいたのは、どことなく、水斗と顔立ちが似た奴だったので、瞬時に水斗に兄、亜稀だとわかった。


「げっ・・・・兄貴・・・・」

「また、俺の部屋に人呼んだのか・・・・」

「あっ・・・・えーっと・・・・」

「まぁ、汚さないなら、別にいいか」


亜稀はそう言うと、スタスタと部屋の中に入って来て何かを取ると、そのまま部屋を出て行った。俺は、少々不思議に思いながらも、トランプに目を移す。何が不思議かって言われると、上手く説明できないが、何だか変な感じだ。


「ああ・・・・よかった。怒られないで済んだ・・・・」

「怒ったら怖いのか?」

「うーん、よく覚えてないけどよ、すっげー怖かった気がする」


「そうか。まぁ、怒られなくてよかったな」

「そうだな、これで、存分に遊べるぜ!」

「うん、沢山付き合ってもらうから、覚悟しておけよ!」


聖夜の言葉に、思わず身震いをする。聖夜の、「付き合ってもらうから覚悟しろ!」って言う言葉は、本当に覚悟をしなくちゃならないのだ。昨日だって、どれだけ長い間つき合わされたか、正直覚えていない。ただひたすら眠かったんだ。


「俺、やらなくちゃいけないことを思い出したんだ。だから、帰るな」

「修!逃げてもダメだぞ!お前らしくない!」

「・・・・はぁ」


確かに、聖夜の言うとおり、俺らしくないのはわかってる。しかし、俺は、睡眠時間を妨げられるのが何よりも嫌なのだ。だから、睡眠時間確保の為にも、この場を早く去りたかったが、やはり無理らしい。


俺は、深いため息をつきながら、仕方なく聖夜に付き合うことにした。


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