クリスマスパーティー復活のお知らせです
「・・・・俺達、とんでもないとこに来ちゃったんじゃないか?」
「そうだな・・・・。どいつもこいつも特殊能力を持ってる。何だか不気味な家だな」
「そんな言い方ないだろ?一応泊めてもらうんだぜ?そんな言い方はよくないぞ」
「・・・・だな」
俺は、特殊能力の連発で少し疲れて来たんだ。ここまで特殊能力を持った奴が集ることもそうそうないだろう。ある意味、物凄い確率だ。
俺がそんなことを思っていると、突然思い出したかのように竜がキッチンから顔を出した。
「おお、そう言えば、これからパーティーやるんだけどよ、友達呼びたいか?」
「えっ、友達?」
「ああ、水樹の友達もそうだし、お前達も呼びたかったら呼んでいいぞ」
竜はそう言うと、再び料理を再開する。しかし、俺達は友人なんか呼ぶつもりはなかった。いや、呼んじゃ悪いだろ、普通。泊めてもらう上にパーティーまでやって、友人を呼んだら、大変なことになる。
さすがの凛も、友達を呼ぶ気はなさそうだ。いくら馬鹿なあいつでも、遠慮をするだろうな。
「あっ、そうだ。悪いが、もうじきチビ達が来るんだ。来たら相手してやってくれないか?」
「チビって、何人だ?」
「あーっ、チビは六人、後、でかいの二人来るな。だから、八人?」
「・・・・チビを聞いたんだぞ・・・・」
「余計なこと言うな!とりあえず、相手してやってくれよ。後、水樹、あの眼鏡の子とか呼んでやれよ。後、クラスメートの女の子とか」
「えっ!?久村君と白城さん、呼んでいいの?」
「ああ、沢山いた方が盛り上がるからな」
「わかった!じゃあ、ちょっと電話かけて来る」
水樹は、そう言って電話機に向かった。それにしても、あいつの特殊能力は興味深いものがあった。確か、妖力を生力に変えるとか言ったか?それは、具体的にどう言うものなんだ?
そのことが無償に気になって、電話が終わった水樹にそのことを聞いてみた。
「なぁ、さっきお前が言った妖力を生力に変えるって具体的にどう言うことか説明してくれないか?」
「あっ、えっと・・・・うーん、中々難しいんですけど、頑張って説明してみますね」
水樹はそう言うと、なんとか身振り手振りで説明してくれたが、全くと言っていいほど理解出来なかった。でも、なんとなく雰囲気から察するに、自分の持っている妖刀で妖力を溜め、それを生力に変えることが出来るらしいと言うことだった。・・・・大して変わってないな。
「・・・・もういい。なんとなくわかった」
「ちゃんと説明出来なくてすみません」
水樹は謝ると、少し申し訳なさそうな顔をして階段を上って行った。
「よくわかったか?」
「・・・・わかんないな」
「だよな」
「ねぇねぇ亜修羅、どうして竜さんと会ったの?」
突然凛達に声をかけられて驚いたけれど、とりあえず適当に話した。
「ケーキ屋で会った」
「そうなんだ・・・・それにしても、凄い偶然だよね。それぞれ別れて出会ったけど、結果揃いましたって・・・・」
「・・・・なんとなくわからないが、微妙にわかった」
「うーん、上手く説明するのが難しいけど、とりあえず、よかったねってことだよ!」
凛はそう勝手に言い切ると、人の家だと言うのに、はしゃぎ出した。この分だと、聖夜に「うるさいっ!」とか言われて穴に落とされるのも時間の問題のような気がして来た。
「でもよかったな、凛が元気になって」
「・・・・まあな」
「族長、心配してましたもんね」
「なっ!?見てたのか?」
「護衛ですからっ!」
俺は、あの女との会話を見られていたと思うと、なんとも言えない気持ちになった。こいつ、恐ろしい奴だ。俺が知らないところでいつも見張っている・・・・。これからはもう、誰もいないような場合でも、神羅が見ている可能性を考慮して発言しようと心に決めた。もう、こんな気持ちになるのはごめんだ。
そんなことを思っていた時、玄関のチャイムが鳴った。きっと、竜の言っていたチビ達だろう。
きっとこの部屋もうるさくなりそうだからか、聖夜がパソコンをカタカタとやりながら場所を移動する為、俺もその後について行った。別に、意味なんかない。ただ、こいつなら、静かな場所を知ってるかと思ったんだ。