0.プロローグ
この国の首都、東京には魔法少女という存在がいた。
魔法少女とは、専用のステッキを使うことで変身し、魔物と闘うことのできる存在である。
魔物は、どこからともなく現れ、人々を襲い、建物を破壊する。
魔物は物理攻撃や科学攻撃がほとんど効かず、魔法少女によるマジカルビームでの攻撃のみが有効である。
そのため、自衛隊も警察も、あくまで人々を避難させることしかできない。
魔法少女は単独で国を守る存在である。
魔法少女が魔物によって殺されると、すぐ近くの地域で魔法少女が選ばれる。
魔法少女が何によって選ばれているのか、誰が選んでいるのかは、長年研究されているが、わかっていない。
20XX年7月、歴代の魔法少女史上初めて、魔法少女が自殺した。
そして、それ以降、魔法少女は現れず、魔物の存在も無くなった。
メディアの多くがそれを取り上げ、大きな騒動になる。
SNSでも連日話題になっており、亡くなってから1週間は関連ワードがトレンドに上がった。
魔法少女は政府によって殺されたのではないか。
魔法少女を生贄にしたことで魔物が現れなくなったのではないか。
魔法少女が魔物を操っていたのではないか。
そんな憶測がSNSで連日流れている。
魔法少女の死から2ヶ月後。
メディアは魔法少女に関する話題をほとんど取り上げなくなった。
夏休みが明け、二学期が始まった頃、塩谷音花は、魔法少女の死の真相を探るべく、聞きこみ調査を開始した。




