未来へと続く夢:最終決戦! A・Aの力!③
コアが不完全だからか。戦いは唯架からも感じられた。
来ないで。そう願うけれど。赤と橙の希望は止まらない。止まってくれない。
ただ、唯架を助け出す、そのために……!
その時。
「火動……!?」
「母さん!?」
コア内部に、火動の声が聞こえた。
「待ってろ、今助けに……」
唯架は首を振った。口から出た言葉は、とても穏やかな声色だった。
「……いいの、あなたは生き伸びることを考えて。核を壊せば、量産機は止まる……」
私ごと撃って、けれどその先は言えなかった。
「バカ言ってんじゃねぇ! やっと会えたんだ、帰るんだ、3人で!」
「火動……」
力強く響く言葉。
「俺が見たいのは沈んだ顔じゃない、笑った顔が見たいんだよ! ばあちゃん達から見せてもらった写真、みんな笑顔だったじゃないか! ……っ!」
火動の声が揺れる。量産機の攻撃を受けたのだろう。それでも、と続けようとした時、別の声が。
『……聞こえる? 唯架』
『あなたは……ファティア……!?』
警戒する。ファーレンの総統だ。ディールと共に再び策謀の海に沈めようというのか。
『貴女の味方の味方よ。今は私の言うとおりにして。コアを内側から壊す方法があるわ』
そして、ファティアは言った。
『信じる事。それが帰還する、たった一つのやり方よ』
「しんじる……」
それは、初めての視点だった。
彼を信じる。ファーレンから逃がした時のように、自ら散るかのように「送り出す」のではなく「一緒に生きる」方法を。
火動の言葉を思い出す。
(……笑った顔が見たいのね、火動は……)
落ち込んだものではなく、罪に耐えるものではなく、明るく弾けるような表情を。
……息子は、もう、あの試験官の中にいるのではない。唯架や金子が望んだように、ただ普通のしあわせを望む少年なのだ。
そんなに成長したのだ。唯架だけが、留まっている訳にはいかない。『クローンだから』『コアだから』そんな理由で、止まっている理由にはならない……!
それはとても小さな抵抗だ。子供を逃がす、そんな逆境とは何もかも違う。
けれど。今は誰かのために、何かを為す時だ……!




