表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/54

未来へと続く夢:最終決戦! A・Aの力!①

再生途中の要塞は脆く、あちこちに巨神すら通れる空間が開いていた。あの遺跡での一幕は意外と効果があったのかもしれない。棺を手早く再生してくれたマリーゼに感謝しながら、先へと進む。


 内部は異様な空間だった。


「うわ、なんかグロ……」


「……鉄の華、みたいだ」


 あちこちに量産機が重なり合っている。まるでヒトガタの物で創られた壁のように、あるいは折り重なった死体のように。


 これがあの男が夢見た光景だというのか。


 前を見ると、コアから暗緑の光が溢れている。それは人の形になり、量産機へと変化していく。その向こうには、白い量産機。ディールの声が響く。


「まさか……火動ママのエネルギーを使って!?」


『親子対決だ! 楽しませてくれよ!』


「「このやろっ……!」」


 ディールへと迫るが、その間に量産機が塞がる。まるで機械の盾のように。陽給が叫び、ディールへと突進する。


「邪魔するな、エプロン野郎ーっ!」


 人が乗っていない量産機ならば手加減は要らない。赤と橙の拳が砕き、進む。だが、数が多い。要塞の残骸だったとは思えないほど現れる。まるで電灯に集まる虫群を思い起こさせる。


「くそっ……!」


 頭の芯が熱くなる。こんなところで立ち止まっている訳にはいかない。今も、大切な人のエネルギーが、生命力が使われているのに。焦燥ばかりが積み重なっていく。


「ここはマイナスエネルギーの集まった場所だ! 怒れ、嘆け、それがコアの動力源となる!」


 光景が見えた。記憶再生とは違う。強引に過去へと引っ張られたような不気味な感覚。悪い夢を見ている時のように、心が重い。


 そこは、研究室だった。培養槽の中には、胎児がいた。……何もわからないのに、それは「自分である」と感じられた。いや、自分なのだろう。培養されていた頃の「火動」だ。


 「火動」に敵意を向ける、「火ノ原唯架」という女性。


「……っ」


 見たくない。それなのに、悪夢のようにリフレインする。体の芯が揺れ、これは現実であると叫ぶ。認めたくなどないのに。


『これが事実というものだ』


 どこからかディールの声が響く。あの時のように、心に直接響くような、反抗したいのにその意識すら溶けていく、重だるい感覚。


『だからさっさと降参したまえ。君の親はもう既に居ない』


「納得できるか、こんな光景! お前が仕組んだんだろう……!」


 頭の奥が熱を持つ。悪夢の光景と合わさって、自分でも驚くほどの怒りが沸き立っていく。敵意。不信。憤怒。苛立ち。狂気。


 レッドグロウの背中から音を立て、無数のトゲが現れた。赤銅色のそれはバキバキと結晶のように積み重なり、鮮やかな色合いを埋め尽くしていく……!




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ