皇帝陛下の御言葉
「全員揃っているな?今から行われるブリーフィングが帝国軍全体が聞いている。静聴するように!」
ただのブリーフィングじゃないのか…?
「全体…敬礼!」
「敬礼する必要はないよ。少し長くなるからね。皆…座って聞いてほしい。」
「嘘…あの方って」
「おいおい、まじかよ。」
「どうしてこの艦に?」
「なんでって…南部方面軍旗艦インペリアル・シールドは帝国最強の防御力を誇る。帝都にいるよりも安全ってことだろ?」
「全員…着席せよ。各方面軍の諸君もだ。」
「この度…自由貿易機構が我々帝国に対して宣戦布告を告げた。明らかに愚かな行為だ。だが…私の大切な娘が奴らに誘拐された…」
「なんて卑劣な!!」
「戦争の為に姫をさらうとは!!」
「皆!静かに…聞いてほしい。」
凄いな…彼の声には何か惹きつけれる。
「奴らの目的は、わかっている。娘を交渉材料にして我々に要求してくるだろう。だが、それで娘が解放されるとは到底思えない。そこで、少し危険ではあるがある作戦を行うこととした。」
「作戦ですか?」
「各方面軍の諸君はこのブリーフィング終了後、敵の拠点及び敵艦隊に対して一気呵成に襲撃を行え。できる限り多く。」
「何故です?」
「敵の宇宙ステーションからなるべく戦力を削ぎたいのだ。」
「何か作戦があるのですね?」
「それは…南部方面軍に任せる。何と言ってもここから直ぐの場所にある。そのためにも奴らにこのことが知られる前に行動を移す必要がある!」
「ここまで来られたのにも意味があるのですかな?」
「その通りだ。ガルガンティア公爵。恐らく皇宮内に内通者がいる。奴らにこのことが知られる前にやらねばならん。そのためにも各方面軍には一箇所ではなく複数箇所で同時に攻撃を加えてほしい…」
「お任せを。」
「我々で時間を稼いでみせましょう。」
「南部方面軍…頼むぞ。」
「では…皆。行動に移ってくれ。」
「「「「はっ!!!!」」」」




