二つ名…?えっ!決定なの?
「ブリッジ聞こえますか?兵装、及び燃料が限界なので帰投します。許可願います。」
既に敵も降伏したようでこちらの護衛艦が敵の逮捕に向かっているようだ。
俺も疲れたし…早く戻りたい。
「エドワード伍長。こちら格納庫内管制室。ガルガンティア総司令である。よくやってくれた。帰投を許可する。滑走路2番を使用したまえ。」
「は…はっ!畏まりました。帰投致します!」
なんで?なんで、総司令閣下が格納庫にいんの?どういうこと?まぁ…なら余計に早く戻るか。
甲板に白く2番と書かれた滑走路に減速して進入しようとすると、俺の前にドロイド?というのかな。ロボットが俺の機体の先端を掴むとそのまま機体に表示が出た。
『エンジンを停止してください。おかえりなさい。エドワード伍長。』
凄いな…
そのまま俺はそのドロイドによって格納庫内に案内された。
俺がコックピットから降りるとそこには、ガルガンティア総司令閣下、ファントム大隊隊長ザビーダ少尉、ケルベロス中隊隊長ルーク先任曹長、整備責任者エルド特務大尉が待っていてくれた。
他の隊員たちは一足先に帰ったようだ。…結局、出てこなかったな
「彼奴等は敢えて出撃させなかった。」
ザビーダ少尉は俺の思いを汲んでか、そういった。
「彼奴等には今、君と俺達がやったシュミレーションを全て確認させて自分達と何が異なり、それを補うためにどのような訓練が必要なのか…論文を書かせている。」
「何故ですか?」
「君には敢えて言っていなかったが、ケルベロス中隊というか…それ以上にファントム大隊全体を通して、君に対して自分達よりも格下と侮る者達ばかりだった。」
「俺達は第一戦闘部隊全体の意識改革と共に戦力強化の一環として、彼奴らの思考を一新させることにした。」
「大変そうですね…。私も隊長を務めるなんて、不安です…」
「そのことだけどな。総司令閣下と協議の上で、君は直接的な部下を持たない方向で考えている。」
「どういうことです?」
「正直…"赤い彗星"に見合う部下達が今の南部方面軍には居ないんだ。今後、そういう隊員の教育機関も作っていきたいとは思っているんだがな。」
んっ!?あれれ~?
「あの…その二つ名って決定なんですか?」
「さっき、総司令閣下が認めていたからな。少なくとも南部方面軍では珍しいネームドになったな。おめでとう!!」
…全然嬉しくない!
「今後の活躍も期待しているよ。"赤い彗星"エドワード伍長!」
「…畏まりました。」




