赤い悪魔
「大将!狙いの獲物が網にかかりましたぜ?」
「ようやくか…情報屋からネタ引き出してここに網を張って一週間…。ガセネタかと思ったけど、本当だったみたいだな。」
「明らかに戦争終結後って感じっすね。」
「聞くところによれば、航空部隊が壊滅状態らしい。」
「そりゃお気の毒様(笑)」
「おい!パイロット諸君!やつらを血祭りにあげて、帝国南部方面軍の総司令閣下を俺のもとに無傷で連れてこい!」
「やってやらぁ!」
「彼奴等、一気に行きましたね。」
「早けりゃ早いほうがいい。奴等が援軍を呼ばないとも限らねぇからな。」
「そりゃそうか…」
「奴を抑えたら…」
「いぎゃぁ!!」
「こいつ一体!!」
「真っ赤な機体…嘘だろ俺が…」
「嫌だぁ…死にたくねぇ!」
「喰われる…喰われちまう!!」
「彼奴等…何を騒いでる?喰われる?」
「大将…」
「とうした?」
「ギャス小隊全滅です。」
「何だと!?」
「他の機体も…次々に喰われてます!あの赤い奴は化け物です!!」
「どうして…あんな軌道で飛べるんだ!?」
「赤い悪魔…」
「10分?たった10分でこちらの40機の戦闘機部隊が全滅だと…?」
「敵機そのままこちらに向かってきます!」
「くそっ!全艦対空ミサイル、対空砲撃始め!奴をとりつかせるな!根城に連絡!急げっ!!」
「大将…」
「くっ…ここまでか。」
「全艦スラスター及び主砲が大破。敵軍旗艦から降伏勧告が入っています。」
「提督に報告は済んだか?」
「連絡済みです。」
「…仕方ない。降伏する。」




