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ファストトラベル:第一章の整理

 この物語は、現代世界に潜む“理”のゆらぎと、

 それに立ち向かう者たちの旅を描く長編ファンタジーです。

 第一章はその導入、いわば「チュートリアル」にあたります。


 ここでは、第一章を読了した方、あるいは少し難しかったという方に向けて、

 主要な人物・用語・出来事を整理し、第二章からの旅立ちを支援します。


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 ◆登場人物ガイド


 木戸与作きど よさく

 本作の主人公。大学生。父は失踪中の民俗学者・久作きゅうさく

 火災現場で“理力”と呼ばれる異質な力を発現し、事件に巻き込まれていく。

 気合と父の厳しい鍛錬から生まれた「練気術れんきじゅつ」は、後の戦いで重要な要素に。


 上崎時子かんざき ときこ

 国際秘密組織「FIONAフィオナ」に所属する理術士。

 理力を高度に扱い、火災現場で魔像を制圧した張本人。

 与作にとっては“初めて会うはずの少女”だが、

 どこか引っかかるものを感じさせる存在。


 ソフィア・オドネル

 国連の特殊災害対応機関「UN-DERTアンダート」の防災担当官を名乗り登場。

 その正体は、理素災害を秘密裏に調査・管理する国際機関「FIONAフィオナ」の捜査官。


 エリアス・フェルナー

 物静かな元医師のドイツ人留学生。医療知識と理力治癒の技を持つ理術士。

 自らの力を見極めたいと、旅にの同行を志願した。


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 ◆世界観キーワード


 理素りそ

 世界を構成する根源的な“ことわり”。「地・水・火・風」の四つに分類される。

 現代科学では派生した発火などの物理現象しか観測できず、

 理素そのものを観測できない。理術士による感応によってのみ検知される。


 理力りりょく

 理素を感応し、制御・発現させる力。

 その資質を持つ者が理術士りじゅつしと呼ばれる。


 理素暴走りそぼうそう

 理素の均衡状態が崩れ、特定理素が偏ると過密暴走を起こし、

 発火などその理素の性質に応じた物理現象を生じる。

 こうなると理力を介した干渉によって鎮圧する他なくなる。


 理術りじゅつ

 本作における「魔法」。

 理力で理素に干渉することで意図的に発火、降雨などの現象を引き起こす。

 理素暴走に対しての対抗手段となる。


 理素魔像りそまぞう

 暴走した理素と理術士が精神共鳴を起こし、像として感応したもの。

 光学現象ではないため、理力を持たない者には見えない。

 理術士ごとの精神の影響を受けるため、人によって見え方が異なる。


 黒い球

 理素暴走が継続すると生じて、理素を飲み込む。

 物理的に触れたものも消滅させてしまう。

 詳細は解明されていない。


 練気術れんきじゅつ※本編未言及

 与作が身につけた、理力を意識せず「気合」で体内に力を練り上げる技法。

 武器に理力を乗せて、理素魔像を攻撃する戦法を多用する。

 ※作中ではこの呼称は使用されておらず、便宜上の呼称である。


 FIONAフィオナ

 正式名称:Force Intelligence and Observation Network Agency

 <理力情報監察統合局>

 各国が理素災害を極秘裏に監視・管理するために設立した国際的な特殊機関。

 もともとは、人文科学系の研究者たちによる学術ネットワークだったが、

 各国政府が関与し、主導権を掌握した結果、

 現在は内部で「学術派」と「軍閥派」の対立が起きている。

 表向きは、UN-DERT<United Nations Disaster and Epidemic Response Taskforce/国連災害疾病対応タスクフォース>を名乗り、

 国際的な防災支援機関として活動している。


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 ◆第一章の主な出来事


 ・街中で突如起こる“発火現象”と、謎の“火の魔像”の出現


 ・与作、練気術で魔像に対抗し、理力を帯びた攻撃を放つ

  ── 幼少のころから続いた父・久作の鍛錬が、極限下で結実した瞬間だった。


 ・時子が魔像を制圧

 

 ・エリアスは理素によって負傷した消防士に理力治癒を施した。


 ・ソフィアが政府機関FIONA(UN-DERT)捜査官として介入し、

  理術士と発覚した与作、エリアスを隔離。


 ・与作の父・久作が軍閥派の目をかいくぐり、

  ソフィアを介して与作に託した“暗号ノート”

  →「地水火風の神に祈れ」「時子と旅に出よ」

   「困ったら村に帰れ」といった謎めいた指示


 ・与作・時子・ソフィア・エリアスの4人による“旅”の始まりが示唆される


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 ◆この先を読むための補助線


 第一章は、事件の全貌も、世界のルールも、まだ霧の中。

 ただ一つ確かなのは、理素暴走という文明社会は見えない脅威に晒されているということ。

 火災現場は、その兆しでしかない。


 理素とは何か。

 理術士とはどういう存在か。


 第二章からは、オーストラリアを舞台に「地の理素」を巡る本格的な旅が始まります。

 理素を巡る世界の謎に触れる旅へ、ここから合流しても大丈夫。


 ただし、第一章を飛ばせば、"旅情"と"驚き"の一部を失うこともあるかもしれません。


 それでも構いません。

 あなたが、あなたのやり方で“この世界のすべて”に辿り着くことが、この物語の本質なのです。



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