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エピソード6
§県の/さんからの口述。
「僕は異世界の子と知り合った。」
「行き来が増えるほど、仲も良くなっている。そしてある日、仮想現実ゲーム機を彼女のところに持っていって、一緒に遊んでいた」
「そのゲームでキャラの肌の色も選べるし、種族も選べるし、彼女が生まれ変わるようにそのキャラを操って、嬉しがっていた。きっと彼女のこころの中には、踊りたいと願う白鳥が眠っているのだろう。」
「けど深く思ったら、恐ろしいことだ。本当の年齢、容姿、職業、そして種族でさえ、そのモデルの背後に隠されてしまう。」
「その子が操ったキャラクターを恋に落ちて、その子の実体に恋する気持ちが1ミリもないのなら、この恋とはなんだろう」