エピソード3
面接が終わって、☺☺さんが紙袋を持って家に帰る途中、大量の紙を握っているおじいさんに呼び止められた。
「新しく入った子?随分と若いのー」
「何の用ですか?」
「ワシがこれから同人誌即売会に行きたいんだから、ワシと代わって勇者を招待してもらえないか、これあげるよ」
そのあと☺☺さんが1枚の紙を貰った。500円の敬老タクシー券20枚、合計1万円の紙だった。
☺☺さんが一瞬目が眩しく感じたら、ふたたび目が覚めると、華麗なパレスの真ん中に座っていた。いわゆる異世界の定番の場所だった。
「国王、倒しに来たぞ」
「国王ですか?かしこまりました。少々お待ちください。」
☺☺さんが思わずバイト用語を言い出しちゃった。
「は?サービス業でも思った?」
☺☺さんが頭の回転が追いつかないし、戦い方を全然分からない中、1セットのモノポリーが目に入った。
「これで勝負しましょうか?」
負けそうになる時、また元の場所に戻った。目の前に面接されたお姉ちゃんが息切れしそうに立っていて、しっぽと翼を小振りしている。
「間に合ってよかった…ごめんね。今日のことは残業扱いとしていい?来月にまとめで払うよ」
☺☺さんが今まで遭遇したことを◎◎さんに言った。
「そうだね。あの人、異世界に逃げた、この世界でも指名手配されたやばいやつだよ」