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青い空の作り方  作者: 鈴木りんご
二章「本当に欲しかったもの」
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第12話



「ぬぅぅ~~。駄目か。失敗なのかっ。わざわざ匂いまで嗅がせてやったのに失敗なのかっ!」


 そう言ったリースは、少しご立腹の様子。両手を握り締めて勇樹の頭を思いっきり殴っているが、触覚や痛覚に刺激は与えられないので意味はない。


「ドンマイです、リース様。まだ第一作戦が失敗したに過ぎないのです」


 リースの少し横で浮かんでいるポチが言う。さっきまでたくさん開いていたはずの穴は、いつの間にか塞がっている。


「ぬわにっ? ポチ軍曹、新しい作戦があるのかっ?」


 作戦という言葉に反応したのか、軍人口調のリース。


「サー、イエッス、サー。いいえ、今考え中でありますです」


 ご主人様のリースに合わせてポチ軍曹は敬礼しながら答えた。


「なんだよ~~。考え中かよ。早く考えれ」


「あーい。考えるです。もうちょっと、待ってくださいです。ポチはあれですよ。出来る子ですから、きっとステキな作戦を考え付いちゃうのです」


「うん。頑張れ」


「まー、どんなステキな作戦を考えようとも、私たちが勇樹を悪魔の誘惑から守っちゃうんだけどね」


 勇樹の左肩の上でサンは不敵な笑みを浮かべた。


「はいっ、はーーいっ! 考え付いたですよ。流石のポチです。ポチはやっぱり出来る子です。え……と、さっきは今したいことで誘惑したのに無理だったので、今度は好きなことで誘惑してみるのです」


「おお! 中々の妙案。でかしたぞ。よし、次はそれでいってみよう。レッツ、サイチャレンズィ」


 言って、リースは思う。


 好きなこと……


 大好きなこと……


 楽しいこと……



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