イケメンは能力が使えるみたいです
今回はある人が登場!?
皆さんイケメンはお好きですか?
食堂には、沢山のお店が並んでいた。
中華料理屋、ファミレス、パン屋、アイスクリーム屋などなど。
私の好きなものばかりで、私はすべて頼んで一気にガーッと食べた。
食べるのは大変だったし、隣にいたユウがしょっちゅうつまみ食いするのでそこまで楽しい夕食、とはいかなかったけれど、私の村での夕食に比べたら大したことない。
村の夕食は大抵小麦パンかロールキャベツくらい。特に私はそれくらいしか出してもらえなかった。
だから、久しぶりの満腹状態に、心も体も喜んでいたのだと思う。
――だから、失敗してしまった。
夕食を終えて、部屋へ戻る途中、聞こえた声に耳を澄ましてしまった。
そのときは一人で、ぼーっとしていたのだ。
……まさか、「神崎家」という名前が聞こえるとは思わなくて。
自分の苗字が聞こえて慌てて声がしたほうを見ると、そこには二人の男の人が立っていた。
一人は、男子生徒。ネクタイの色が緑なので、私と同じ学年だ。
そしてもう一人は、校長。その組み合わせを見て、すぐ思い当たる。
――ユウが、言ってた。校長の息子が、隣のクラスにいるって。
でもそれならなぜ、私の名前が出るの?
まさか。まさか。まさか。
考えるより先に、私は「柳くん」かもしれない男子生徒に近づいていた。
腕を、伸ばす。その手が、「柳くん」に触れる。
「……うん?」
「柳くん」が怪訝そうな顔をする。
私は「柳くん」を見つめて、息を吐いた。
意識を集中させる。
「あなたも」
飛び出る声は、私のものだった。
ああ、操れていない。
――能力者同士では、能力が使えない。
諦めて、はあっとため息をつく。続けた。
「あなたも、能力が使えるの?」
「柳くん」が、目を丸くする。
よく見ると、かっこいい顔立ちだった。
切れ長で、黒ガラスみたいに透き通った瞳。
長めの前髪。すらりと長い脚。桃色のくちびる。
いけめん。
頭の中を四文字が駆けていく。
「ほら、この子がレイさんのお孫さんだよ」
「れ、れい?」
レイ。
すぐ、記憶が繋がる。
――おばあちゃんの、名前だ。
「どうして、おばあちゃんの名前を……」
「あれ、話聞いてない? レイさんは、僕の古い知り合いでね。君のおばあちゃんから、頼まれてたんだけど。ここに推薦してくれって」
「はぁ?」
おばあちゃんが?
なぜ?
――おばあちゃんは、私から両親と姉を遠ざけようとしてくれたんじゃないか。
そして、変な学校ではなく、知人が校長の学校に入学させた……。
考えてみると、筋が通っている。
だって、私なんかが、こんな名門校に推薦をいただけるはず、普通じゃありえないんだもの。
そのときから怪しいとは思っていたけれど、全寮制だったからついていった。
「うちの息子もね、能力を持っているんだ。僕が渡した。……そして君もそうだ。さっき能力を使おうとしたのは、息子に能力があるのか確かめるため。違うかい?」
「……違いません、校長」
「まあいいがね。賢い君なら分かると思うが、桜木家のお嬢さんの祖母さんからも頼まれていてね。ここに推薦してくれと。さすがに能力を持っている者が皆ここに集まるとは偶然にもほどがあるからねえ」
「確かにそうですね」
「雅也、挨拶」
校長にうながされ、「柳くん」があいさつする。
「……柳雅也っす。サッカーが得意です」
「私は神崎リオです」
「……先に聞かせてくれ。お前は能力を何に使うつもりだ?」
柳くんが唐突に尋ねてくる。
一瞬、ぽかんとした。だけど、続ける。
「分からない」
ふう……最近登場キャラが唐突に増えまくってすみません。
エメラルド、柳くん、などなど。
でも結構重要人物なので、リオたちのことを応援してあげてくださいね!




