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俺たちの願い side.雅也

今回少し短いかな…?

でももうかなりクライマックスです!

私も泣きそうになりながら書いてます笑

今回もお楽しみください!

「もう二度と、未来のお前を……いや、お前の未来を、殺そうとするな」



 そいつがゆっくり、俺の手を払って起き上がる。そして歩いた。桜木と、莉緒のもとへと。


「な、に……? 今度は何を、しに来たの……」


 桜木が警戒心丸出しのまま、莉緒をかばうように抱きしめる。


 そいつは桜木の前まで行った。真面目な顔だった。


 桜木は不安そうにそいつに向かって問う。


「ねえ……どうすればいいの? リオのこと……何でも、知ってるんでしょ? どうしたら、どうすれば、リオは助かるの……」


 桜木はとめどなく涙を流していた。そいつは答えない。


「答えてよ……どうすればいいの……」


 桜木は血まみれの手でそいつの肩を掴んだ。


「リオが、助かるなら。そのためなら……何でも、するから」


 そいつは無表情のまま桜木を見下ろした。桜木は尚も叫び続けた。


「ねえ……ねえってば!」

「願い事能力」


 そいつがぼそりと呟く。桜木がはっとした顔をした。


「願い事能力に引き換えればいい。今は誰も、能力を使えないんだから」


「だけど……そしたら、能力は……」

「もう二度と使えなくなる。君のやりたがっていた復讐も、もうできないね」

「——そんなの、いい。願い事能力に、引き換える」


 桜木はきりっと前を向き、宣言するように言った。桜木は泣きながら呟く。


「お願い。……神崎リオを……生き返らせて」


 その瞬間、桜木の手から光があふれ出し、柔らかく莉緒を包み込んだ。


 でもすぐにその光が消えてしまう。


「なんで……どうして⁉」

「足りないんだ」


 俺は小さく呟いた。桜木がはっと顔を上げる。


「じゃあもう……どうにも、できないの?」


 奴は無表情に桜木を見下ろし、ため息をついた。


「一つだけ——方法は、あるけど」

「え? 何……何なの? 教えて……」


 桜木は奴にしがみついた。


 奴がふっとほほ笑む。




「私の力で——全部、なかったことにする」




「なかった、って……」


 桜木が絶句する。奴は「そうだよ」と続けた。


「次目が覚めるとき——何もなかったみたいに、すべてを帳消しにしておく」

「そんなこと……できるの」

「私がなんとかする。でも、それだけじゃ駄目かもしれないね。また村に来てしまえば、同じことを繰り返すだろうし。——そうだ! わたしいいこと思いついた」


 そいつが指を立てる。そして、思いついた案を俺たちに話し始めた。


 俺と桜木は話を聞き終えると、不安に包まれた。


「それって……」

「そうだね。もしかすると、もう二度とその力を持つ者は生まれないかもしれない」


 俺は歯を食いしばり、桜木と顔を見合わせた。俺たちの答えは当然、一つだった。


「他はどうなってもいい。だからお願い、神崎リオを……リオを、もとに、戻して」


 そのとき、初めて桜木が莉緒の下の名前を呼び捨てにした。


 そいつがふっと笑い、「わかった」と呟く。

 莉緒の前まで歩いてくると、手を高く掲げる。


 そのまま、莉緒を抱きしめる。


「……ごめんね、莉緒。——楽しんでね」


 そう、小さく呟くと。


 そいつが手を横に振って。


 その瞬間、あたりが一気に光に包まれたのを最後に。






 俺の記憶は、途切れた。







この小説を少しでも面白いと思っていただけたら、いいね、コメント、評価の方よろしくお願いします。

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また、アドバイスなども大歓迎でございますので、ぜひぜひコメント等していってください!!!

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