柳雅也の過去4
五か月も更新をしなくて、本当に申し訳ございませんでしたっっ!<m(__)m>
書く時間があまりとれないうえにスランプに陥り、ネタが全く出てきませんでした。ですがそれは私の勝手な事情であり、続きを楽しみにしてくださった読者様に、本当に申し訳ないことをしたと思います。
また、これからは、二週間に一話は投稿していきます。五か月も待ってくれた皆さま、本当にありがとう。これからも応援よろしくお願いします!!!
それから雅也は彼女を捜したが、会えることはなかった。
それでも雅也はよいと思っていた。
なぜなら、それが彼女の望んだ道だと思っていたからだ。
……だけど。
雅也はもてるので、何度も女子に告白される。
でも、そうされるたび、雅也の胸では何かがうずく。
——この女は、莉緒ちゃんじゃないんだ——。
身勝手な性格だとは思う。でも、それでも望まずにはいられなかった。
もう一度、莉緒ちゃんに会いたい。
それだけが、雅也の胸には残り続けていた。
そんなある日のこと——。
ある日、家に帰ると、そこは静まり返っていた。おかしいと思いながら玄関に入る。
「ただいまー」
大きな声で呼んでも、返事はない。どうしてだろうと思いつつ、先に進む。
「お母さん?」
その時だった。雅也は思わず顔をしかめた。
まるで鉄のようなにおい——。
雅也は目を見開き、慌ててにおいのするほうへ向かっていった。
「おかあ、さ……」
叫びかけた声が、喉の奥でぐっと詰まった。
短く、息を吸う。なんで、と小さく声がもれた。
そこは、台所だった。中には、人がいた。女の人と、男の人。何が起こっているのかわからず、体が動かなかった。
お母さんが、血を吐く。白いエプロンが赤く染まっていて、床には赤い血だまり。
そしてお母さんの前には、真っ赤な包丁を持った——、
「おとう、さん……」
はっ、はっ、と息が短くもれる。
お父さんは、雅也に気づいていないのか、別の出口から台所を出て行ってしまった。
「お……お母さんっ!」
雅也はお母さんのもとに駆け寄った。お母さんは、うつろな瞳で雅也を見る。
「なん、で……」
お母さんは、短く息を吐きながら、雅也の髪をなでた。
「雅、也……」
「おかあ、さん」
「ごめん、ね……こんな、見せて、ごめん……ね、雅也」
「お母さん、喋らないで!」
雅也はお母さんを止めようとした。だが、お母さんは止まらない。
「すぐ、救急車を……」
雅也は携帯を取り出し、泣きながら電話をかけた。はい、という声が聞こえると同時に、お母さんは携帯を弾き飛ばした。
「おかあ、さ……!?」
「ごめ、……ね。お母さんが、わる、いの。おとうさ、んは、悪くな、いから」
「おかあさん‼」
叫び、携帯を取ろうとする。だが、お母さんは「雅也」と弱弱しく呼びかけ、それを止めた。
「もう、いいの。もう、いいから。だから……きいて、くれる?」
「何だよ、お母さん……」
雅也は泣きながら母の最期の言葉に耳を傾けた。
「いい? 今から、お母さんは、雅也に、力をあげるの。人を操る、力よ。使いすぎちゃ、だめよ。うまく、やってね。まさ、や」
お母さんは、雅也の肩に両手を置いた。体が、熱くなる。そしてそのまま、お母さんは倒れ込んだ。
「……おかあさん?」
呼びかけても返事はない。
「……おかあさん。おかあさんっっ!!」
雅也は、泣きながら母の死体を抱きしめた。
その時、後ろからごとっという音がした。
「なーんだ。雅也、帰っていたのか?」
お父さん、だった。
その手には、まだ包丁が握られている。
雅也はとっさに、やばい、と思った。お父さんが近づいてくる。
恐怖で動けない雅也に、お父さんは、包丁を振り上げて——。
本当に、咄嗟、だった。
雅也には、振り下ろされてくる包丁は、スローモーションのように映っていた。
ゆっくりと振り下ろされる包丁から視線をそらし、お父さんの瞳を見る。
真っ黒で、光のない、その瞳を。
「やめろぉぉぉぉぉっ!!!!!」
そのとき、だった。
雅也の手からまぶしい光が放たれて、それはお父さんを包み込んだ。
雅也はふっと力が抜け、そのまま気を失ってしまった。
今回は柳雅也の過去でしたね…。
私も書いていてすごく悲しくなりました。これからどんなことがあって、雅也は立ち直ったのか? また、莉緒ちゃんと再会できたのか?
次話も楽しみにしていてくださいね!!




