第1話最悪or最高の出会い
『○○柚華、俺は彼女と関わりたくない』
「どんな人が来るだろう」
「楽しみね」
「カッコいい男子が来てほしいわ」
今日は僕のクラスに転校生が来るとあってみんな楽しみにしている。僕には関係のないことだ
「HRはじめるぞー」
先生が入ってきた
「もう知ってると思うがうちのクラスに転校生が来る。秋の転校生は珍しいが仲良くしてやってくれ。そして喜べ男子ども、転校生は女子だ」
男子の間で歓喜の声がいくつも上がった
「それでは入ってきてくれ」
ガララ
扉からひとりの女子が入ってきた
「はじめまして!○○柚華です。好きなことは食べること、趣味は・・・・・・・・・、みなさん仲良くしてくださいね」
「うおおおおおお」
男子の中で雄叫びが広がった
誰もが可愛いと思うほどの美少女が入ってきた
喜びの中、僕はどうやり過ごそうかと考えていた。
「じゃあ○○さんはいずがわの隣に座ってくれ」
男子共から羨む視線が飛び交う
最悪だ
「よろしくね いずがわくん」
微笑みながら僕に挨拶をしてきた
「こ・・・・こちらこそよろしく」
昼休憩
「へー、咲のクラスにはそんなにかわいい子が転校してきたのか。俺も話してみたいな」
「漣には無理だよ。チャラすぎる」
「ひどくないか?こう見えてもクラスの人気者なんだぜ」
そういって漣はドヤ顔になる。彼は中学から付き合いで漣だ。The陽キャという雰囲気でクラスのリーダー的存在となっている。どうして僕と正反対ある彼と親しくなったのかというと感じ方が似ていたから、これに尽きる。趣味や好きな本まで一緒と話が合うのだ
「はいはい、知ってるよ」
他愛のない話をしながら昼休憩が終わり、各クラスに戻った。
「ん?」
教科書を取り出そうと机の中に手を入れると一枚の紙が入っていた
『いずがわ 咲くんへ
放課後、屋上に来てください
話したいことがあります』
紙にはそうつづられていた。これは女の子の字だ。
こんな陰キャなんかにメッセージを書くなんて嘘告か嫌がらせしかない。うん、絶対そうだ。
放課後
屋上にて、
「誰もいないじゃねーか」
そう叫んだ
(まったく期待してなかったけどね・・・・うん)
帰ろうと思い扉に手をかけようとした瞬間
ガチャリ
一人の女子高生が来た
○○柚華だ。
彼女は寒いのかマフラーをしており、頬が少し紅い。手が少し震えている
寒いからなのか怖いからなのかはわからない
「それじゃ、僕はこれで」
そう言って帰宅しようとドアノブに手をかけた
彼女とかかわりたくないからだ
ドアは開かない。○○さんが足で扉を抑えている
「待って!!」
そう泣きそうな顔で言ってきた
「いや、僕急いでるんでこれで」
ドアは開かない
かわいい言動とは裏腹にものすごい力で扉を抑えて
いる
「どうして待ってくれないの?」
僕は観念してドアノブから手を離した
その様子を見た彼女は安堵の表情を見せる
「手紙読んでくれてありがとう!やっといずがわくんに会えた!私、ある思いをいずがわくんにずっと伝えたかったの」
僕は覚悟を決めた
ああ、彼女にとって僕は関わりをもちたくないほど嫌悪する存在だから、話しかけるなとか言われそうだな。もしそうなったら、最初に謝ろう、絶対に。
「えっとね、話っていうのは小学生のころにつながるんだけど覚えてる」
これは絶対にそうだな
僕の中で彼女の次の行動が確実になった。
「その・・・・最低最悪なくず川に小学校の借りを返す予定だから覚悟しててね♡」
は??????
満面の笑みで僕に言ってきた
何を言っているんだ彼女は
僕は彼女にそんな考えを抱かせるまでのことをしてしまったのか?
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初めまして青甘です。
初めて連載物の小説を投稿しますが、温かい目で応援してください。
この作品は「カクヨム」でも掲載されています。カクヨムの方が更新は早いです